恵方巻きに続け!使える?ローカル風習
突然ですが、「恵方巻き」ってご存知ですか?最近スーパーやコンビニで積極的に宣伝していますので、ご存知の方も多いと思います。「なにそれ?」という方のために簡単に解説すると、節分(2月3日)の晩にその年の恵方(縁起が良いとされる方向、今年は北北西)に向かって太巻きを丸かじりで食べると願いが叶う、という風習です。ちなみに太巻きを切ると縁起が悪いのでそのまま食べないといけないとか、食べている間は無言でなければならないなど、細かいルールがいろいろとあるようです。
この「恵方巻き」、もともとは関西の風習だったそうですが、前述の通り近年になってスーパー/コンビニ等で全国的に取り上げられるようになりました。僕が初めてこの風習を知ったのも、セブン・イレブンの店内でだったように思います。ミツカンが行った調査によれば、恵方巻きを「以前から知っている」「ここ3ヶ月以内に知った」と回答した割合は84.4%にも達していて、全国的に定着したようです(詳しくはこちらのページでご確認下さい)。
恵方巻きにより、節分に売れるものは「豆」だけでなく「太巻き」、「手巻き寿司関連グッズ」、さらには「コンパス」まで拡大しました。このように「一地方のローカルな風習を全国展開する」という仕掛けが成功すれば、大きな販促効果が得られるわけです。そこで他に無理やり全国に広げられる(そして何かを売れる)風習がないか、探してみました:
- 落花生で豆まき
All About 『暮らしの歳時記』によれば、北海道・東北・信越地方では落花生で豆まきをすることが普通に行われているのだとか。殻つきで撒けば、床に落ちた豆でもそのまま食べられて衛生的&経済的。
【これが売れる?】
節分用パッケージに入れた落花生
- 湯かむり
鳥取に残る風習。頭に手ぬぐいをのせ、柄杓で湯をかける。その際一緒に「湯かむり唄」(なんと100番まであるとか!)を歌う。
【これが売れる?】
手ぬぐい、柄杓、「湯かむり唄」CDと歌詞カード
- なまこどり
宮城県気仙沼に残る風習。子供達がなまこを入れたわらの袋を地面にたたきつけ、五穀豊穣・商売繁盛を祈願する。海のものが嫌いなモグラを追い出すため、と云われる。
【これが売れる?】
さすがに「なまこ入りわら袋」は売れないので……その形状を模した玩具など(ぶつけたショックで、わらの中からなまこが出るとさらに縁起が良いとされているので、なまこをわらから出した回数を競うゲームとか)
いや、こうして見ると、なかなか全国展開できそうな風習を探すのって難しいですね……「恵方巻き」に目をつけた方は、冗談抜きでセンスが良かったのではないでしょうか。適度な「奇妙さ」「物珍しさ」があり、何かを売るきっかけとなるような風習、皆さんの地元や田舎で探してみるというのはいかがですか?
< 余談 >
ちなみにセブン・イレブンでは、恵方巻きに食べるロールケーキを販売しています。太巻き⇒形が似てるからロールケーキ、という発想ですが、それならいっそのこと、豆まきに豆が原産のお菓子(ビーノとか)や豆が入っているお菓子(柿ピー、アーモンド入りチョコレート)を使ってもらおうと仕掛けるのもあり!?