オルタナティブ・ブログ > 佐川明美の「シアトルより愛を込めて」 >

元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

哲学の道の蛍は健在だったのね!

»

遠い昔、学生時代のこと。

哲学の道のそばに下宿しているクラブの先輩の、「そろそろ出てきたよ」というのが合図だった。教室地下の部室で「資本論とは」とかいうお堅い議論を終わらせた後、そして、多分近くの定食屋で夕食も済ませた後、浮き浮きとみんなで連れ立って向かうは、哲学の道。

静かな住宅街の、閑静なお屋敷の前がお決まりの場所だった。門燈がちょっと明るすぎるので、先輩が上着を脱いで灯りに掛ける。ちょうどいい暗さになった。疎水の黒い水面の上に、無数の優しい光が飛び交っているのがよりはっきり見える。

車が行き交う音も聞こえない。染み入るような静けさというのはこのことだろうか。これが「幽玄の世界」だと、わかったような気持ちになったものだった。

ぜひ再び訪れてみたいと願う一方、もしかしてもはや蛍はいなくなってしまったかもしれないという危惧も感じていた。でも、産経ニュースの記事によると、今でも蛍はちゃんと見られるらしい。

よかった....

Comment(0)