LotusDay 2007 レポート(1) ~基調講演~
7月31日,LotusDay 2007がお台場のグランパシフィック メリディアンで開幕しました.7/31-8/1の東京を皮切りに名古屋,大阪,福岡,札幌で開催されます.
今年で4回目となるLotusDayですが,いままでで一番広々とした会場で,ゆったりとセッションや展示を見れたのがとてもよかったです.来場者数も昨年に比べはるかに多いというのが一目でわかるくらいの盛況ぶりで,次期バージョンNotes/Domino 8を中心としてみなさんの期待が高いように感じとれました.
では,一日目の様子をご紹介していきましょう.
初日の基調講演では,2年ぶりにLotus Softwareのゼネラルマネージャであるマイク・ローディン氏が来日し,「未知のコラボレーションに遭遇する日」と題して講演を行いました.その中で,IBM史上過去例を見ない「全世界に先駆けて日本でNotes/Domino 8のリリースを発表」したのです.まあ最近では,映画の世界でも,日本で先行公開することが流行っていますので,その流れに乗ったのかもしれませんが,それだけ日本市場をいろんな意味で重要と位置づけているものと感じました.
各製品のダウンロード提供開始日は下記のとおり発表された.
Lotus Notes/Domino 8 : 2007年 9月11日
Lotus Quickr : 2007年 8月22日
Lotus Connections : 2007年 8月31日
発表内容としては,今年の3月に開催されましたLotus Spring Forumですでに「今年はこのような製品を投入します」というあらすじは聞いているため,製品としては大きく目新しい発表は無かったが,”Lotusコラボレーション製品戦略”としての5本柱にまとめて紹介している.下記に簡単にまとめておきます.
1.Lotus Notes/Domino
次期バージョンND8では,下記を特徴とする.
・ユーザビリティ向上(Notesクライアントは,No1であり続けるためにユーザービリティ第一主義を掲げる)
・ODF(Open Document Format)対応
・オープンクライアントプログラミングモデル
・コンポジット・アプリケーション
・メール,カレンダ,コンタクトリストの向上
・Dominoサーバの劇的な改善(サーバー管理,ディレクトリ,セキュリティ,パフォーマンスと生産性)
・インテグレーション強化(WSPとの連携強化,DB2をデータストアとしてサポート)
・クライアントマルチプラットフォーム(Windows,Linux,Mac)
・サーバー側での管理とプロビジョニング
・過去からの資産を継続(全ての既存のアプリケーションはND8上で稼働)
2.Lotus Sametime
10年前に発表して以来,ビジネスシーンで広く利用されるユニファイドコミュニケーションズ&コラボレーション製品.
Voice,Video,Dataの統合を行う.
3.Lotus Quickr
あらゆる人のコンテンツをチームで共有する最も迅速な方法.
・豊富な機能を標準装備
・オープンスタンダードで構築された製品
・カスタマイズ可能
・オープンなAPI
4.Lotus Connections
ビジネス向けソーシャルソフトウェア.以下の5つの機能から構成される.
・アクティビティ
・コミュニティ
・ブログ
・プロフィール
・共有ブックマーク
5.Websphere Portal
オープンスタンダードに基づいて柔軟なユーザーエクスペリアンスを提供.
また,今後のロードマップも紹介され,Notes/Dominoの将来について簡単に触れられていました.ざっとですが下記のような感じです.
<Notes/Domino 8.0.1>
・iCalデータの購読
・Mac対応
・64bitサポート
・FIPS-140 for Notes Mail
・メールセキュリティの拡張
<"Next"計画>
・ディレクトリへの非依存
・セキュリティ管理を簡単に
・複数の認証方式に対応
・メール保存コストの管理
・サービスの品質向上 など
個人的には「ディレクトリへの非依存」というのがとても気になります.ドミノディレクトリ以外でもOKということだと思いますが,果たしてどのような仕組みとなるのか...楽しみです.
マイク・ローディン氏に続いて、Lotus Software事業部長澤田千尋氏が登壇し,日本市場として各製品のリリース日や価格等のお知らせとデモが行われました.
また,その中で研修コースの案内もありました.私もNotesの認定インストラクタですので,非常に関わりの大きな話しですが,その場で初めて聞き,少し驚いています.(えっ,そんなに早く提供できるの?)
発表内容としては下記のとおりです.
・アップデートコース(ND7 -> ND8) : 2007/11以降予定
・コアコース(フルメニュー) : 2008/04以降予定
・コンポジットアプリケーション開発コース : 2007/11以降予定
・ND8 CLP(技術者認定)試験 : 2007末以降開始予定
・技術支援講座(無償) : 9/14以降予定
個人的には,Notes/Domino 8のコンポジットアプリケーションには非常に期待しているところはあるため,研修コースも用意されるようなので,今後情報収集して,機会があればこのBlogで紹介していきたいと考えております.
以上,基調講演のレポートでした.その他のセッションや展示の様子は別途ご紹介いたします.