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プレッシャーを楽しむ

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仕事に楽、大変ということはありません。どんな仕事でも、それなりにきちんと実施して、きちんと結果を出すためには、それなりの労力がかかります。特に、厳しい仕事や難しい仕事になればなるほど、その状況に対して個人の資質が露呈してきます。

最悪なパターンとしては、手を抜き始めることです。網羅的、論理的に考えずに、作業を楽にするためだけに、結論を急ぐケース、そして結果までに必要な手続きを行わず言わば作業の手抜きをするケースです。特に、大きい組織、人が重複して配置されているプロジェクト、そして管理者が明確な指示を出さない場合には、このパターンに陥る可能性が高くなりますし、多くの場合にはそれがもとで、更に工数が増大する結果につながります。

一方で、プレッシャーを楽しむ余力(精神的余裕)がある場合には、同じ状況であっても労を厭わずきちんとしたプロセス、品質の高いアウトプットを出すことができます。この裏には、不眠不休の努力であったり、試行錯誤が隠れていますが、そのようなこともプレッシャーの一部として楽しんでみる気持ちの余裕が、よい結果につながります。また、多くの場合、最終的にかかる労力としては、回り道のようでもこちらのほうが少なくてすむ場合が殆どです。

実際には、プレッシャーを楽しむためには、苦労を重ねることが前提となり、その中で目処をつける技術や、作業の段取りを工夫する智恵が蓄積され、その上で与えられるプレッシャーを自分の中で昇華して楽しむことが可能になります。従って、経験の少ない人、組織・所属が手抜きをする体質の場合には、この能力は身につかないことになります。

時間がかかりますし、その間に大変なことは沢山ありますが、プレッシャーを楽しめるようになるまでの試練と思い、手抜きをしないこと、作業を楽にすることを第一に考えないこと、それを守り、苦労することで、もっと大きく複雑な仕事であっても、その環境で仕事を楽しむことが可能になると思います。

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