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最高の人財を集めるだけでは勝ち続けることはできない

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日本でのサッカーは、天皇杯の準々決勝、そしてクラブワールドカップを残して、ほぼシーズンオフに入っています。この時期、野球もサッカーもオフに入ったチームスポーツは、解雇・移籍の話で持ちきりになります。

不足している戦力を補うことは当然ですが、やはりチームの状態、バリュー、そして何よりも資金力が取りうるオプションをかなり左右します。サッカーでは浦和レッズ、野球ではジャイアンツと言ったネームバリューと資金力を兼ね備えたチームは、やはりトップクラスの選手で補強を進める傾向が強くあります。

しかし、チームで結果を出す競技の面白さは、必ずしも個人の技術や能力が優れていても、結果にそのまま結びつくとは限らないことです。確かに、一定レベル以上に達していない人財では話になりませんが、トップクラスの人材の獲得が必ずチームとしてトップクラスの結果に結びつくとは限りません。やはり、個人の能力が発揮されるためには、チームとしての環境、さらには戦略・戦術が大きいファクターであることには疑いの余地はないようです。

確かに、トップクラスを集めることで一定以上の結果に結びつくことは多いですが、”優勝できる”ということは無いわけであって、個人の力に対してチームの力で対抗する余地は十分あるのです。

従って、今一喜一憂していますが、戦力が確定した後、どこまでその戦力の持つ潜在能力を活かすかはチームそのものの力、マネージメント能力にかかってきます。

これは、ビジネスでも同じで、優秀な学生を集めるだけでは結果は伴わず、組織の運営によっては優秀な学生を例外なくスポイルしてしまうこともあります。また、リクルーティングは弱くでもその後会社としてきちんと育成することで、総戦力としてはリクルーティングに強い会社に負けない例もいくつもあります。つまり、単純に最高の人材を集めることよりも、その後のフォーミングそしてマネージメントのほうが大切だということです。

当たり前のことなのですが、スポーツのシーズンオフ、そして大企業と仕事をしていて、毎年同じ時期に同じことを考えさせられるのは、常に同じことの繰り返しを見させられているからかと思います。

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