ダーツはやっぱり大人のスポーツだ
東京都の選手登録をして定期的に試合に出るようになったが、昨日、二人のチームメイトが泣きながら口論するのを2時間近く客観に徹して聞いてなだめるという体験をするハメになった。。。
平日の試合後のことでもう23時過ぎ。
二人の意見、主張はそれぞれよく理解できた。
その日、チームは惜敗した。一方は勝つために試合の出場機会をできるだけ他の上手いメンバーに譲り、もう一方は今日勝ち負けの決まるゲームに期待を背負って出たが負けた。
「勝ちたい」という主張は一見一緒なのだが、その前提になる「モチベーション・インフラ」に相当するものが何なのかでもめていた。少なくとも私はそう理解した。
(そこは当人達のことも考え、具体的には書きませんがご了承ください)
大の大人が、悔し涙を流しながら激論している。いろいろ悩んだが私としては1時間近く、双方が議論に疲れるまで、言いたいことを言い尽くし、一応相手の意見も聞ける範囲で聞いたかな、ってところまでは二人の横で傍観し、そのあと双方を懸命になだめて散会させた。
みんな昼間はいわゆる普通の仕事をしている。プロでない限り。いや、プロでも普通の仕事を大抵はしている。そういう仕事が終わって、夕方からみんな集まり、当日ダーツ協会から指定された対戦相手と指定されたVENUE(試合場所)で、「勝つために」試合をする。
いわゆる普通の仕事においては方針やルールや規律みたいなものがある。だからダーツとはいえ、基本的にみんなそれを欲しがっている。ただ、昼間の仕事じゃないんだからそこまできっちりしてなくても、っていう人もいれば、いやいやかっちり決めてみんなそれに従いましょうよ、っていう人もいる。みんなの昼間の仕事は様々。だからいわゆる特定「業界のルール」なるものは通用しないしダーツの世界においても厳格なまでの業界標準・ルールは存在しない(と私は思う)。そこは良くも悪くも」「ゆるゆる」なのだ。ダーツそのもののプレイルールを除いて・・・
とにかく、ダーツの世界において、こと自身の所属チームにおいて、運営方針や基本ルールは何なのだ、という激論に1時間以上、お付き合いすることとなった。(泣)
大の大人が泣きながら議論しているのを傍観しているのは結構辛い。酔いが覚めた(苦笑)。そのVENUEの他の客も興ざめてその様子をみていたことだろう。「何を大人がいい年してこんなとこでそんなことで」って思っていた人も多いだろう。
ただ、1つ確信もした。
酒を飲みながらやる人は多いが、それでも基本「勝つために」戦略を駆使して試合しているのだ。
しかもチーム戦の場合、チームが勝つための自己犠牲も存在するし、犠牲とは違う献身的行為も存在し、そして勝者だけが称えられ敗者にはスポットライトが当たらない厳しい世界もある。
正直言ってしまうがそんなたいしたお金にもならないことに、大の大人が勝つためにみんなこぞって腕自慢をしている。みんな結構に練習して試合に臨んでくる。そういう意味からもこんな素晴らしいスポーツに出会えて感謝の極みだ。
泣いて口論していた二人にはなんか申し訳ないが、僕はとっても昨夜は充実した、このスポーツを勝つために苦しみ、勝ったことを楽しんでいる自分が、ちょっと嬉しかった。
自分の昼間の仕事においても泣きながら喧嘩なんてめったに遭遇しないし、悔し泣きも片手くらいしかみたことがない。みんな大人なんだ。相当に辛かったり悔しかったりしないと泣いたりなんかしない。ただちょっとだけ、今のチームで自分がキャプテンでないことが、昨晩の収拾を長引かせたことを、しばらく考えていた。たまたま自分がチーム内で最年長なんで、荒れたりもめたりしたら少し強制的に治めることができる。ただキャプテン・ディシジョンはできない。僕はただのNo.2メンバー。
昼の仕事のプレッシャーやストレスに比べればたいしたことない口論ではあるが、腕前順だったり年功序列的な世界で「大人の喧嘩」を収めるのは、結構大変ですね・・・^^;
(本スポーツに興味ない方々にとって呪文の並んだ愚痴みたいでしたらスミマセン)