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「あまちゃん」に見る「伏線」の「回収」と「自分史」

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朝ドラ「あまちゃん」が最終週を迎え、
怒濤の展開を楽しみつつ、
もうすぐ終わってしまうことにさびしさを感じています。

昨日の回では、音痴と言われていた鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が
リサイタルで「潮騒のメモリー」を歌う場面が圧巻でした。

5月の回で、天野春子(小泉今日子)が「潮騒のメモリー」を
初めて歌ったのを聴いたときは、
「1000円返して」とか、「三途の川のマーメイド」とか、
おかしな歌詞が多かったので
単なるアイドルのパロディソングかと思ってましたが、
実はその歌詞に重要な意味が隠されていたことがわかり、
それを感動のストーリー展開につなげていく脚本家の力量に感心しました。

歌詞に込められている意味に関しては、
以下のブログ記事を読むとよくわかります。

「三代前からマーメイド」見事にやられた…クドカンに寄せられる大絶賛!!! #あまちゃん | 「あまちゃん」徹底解説ブログ

あまちゃん/「潮騒のメモリー」の、ひみつ(9月25日10時追記)

「あまちゃん」では、観光協会会長の菅原(吹越満)の
単なる趣味として扱われていたジオラマが
東日本大震災のときの描写に効果的に使われたり、
琥珀掘りの勉さん(塩見三省)に弟子入りしながら、
実は芸能プロダクションのスカウトで、琥珀には興味がなく、
アリの入った琥珀を捨ててしまっていた水口(松田龍平)が、
琥珀を磨くことが、アイドルの原石を磨くことに通じることがわかって、
ユイ(橋本愛)の現状をアリ入りの琥珀を使って説明しようとしたりなど、
なにげなく使われていたものが、
あとで重要な意味を持っていたことがわかるという展開がよくあります。
いわゆる「伏線」とその「回収」というやつですね。

ぼくは自分史の活用法の一つとして、
自分史を自己分析に使えるという話をよくしていて、
過去のできごとを振り返って、現在から見直してみることで、
当時にはわからなかった意味がわかるということを言ってます。

例えば、ぼく自身は小さいころからぜん息持ちで、
当時はぜん息の発作が苦しくて、本当にイヤだったですが、
現在から振り返ってみると、ぜん息持ちだったからこそ、
そのぶん精神的に強くなれていたかもしれないと思うようになりました。

そうやって自分史をまとめて、昔のできごとを振り返ってみると、
いろいろ発見することがあって面白いです。

「あまちゃん」を見ていて、自分史をまとめることは
「伏線」を「回収」していくことなんだなと改めて思いました。

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