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【NetCommons】安心して使えるサーバーを認定します

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一般公開向けサイトのWebCMSと組織内専用のグループウェアの両方に使える、便利なオープンソースソフトウェア「NetCommons(ネットコモンズ)」の普及が本格的になってきました。その一方で、以下のような質問が繰り返しNetCommons公式サイトやコモンズネットに寄せられています。

NetCommonsを導入したいです。どこのレンタルサーバーがいいでしょうか?

このレンタルサーバーを使っているのですが、NetCommonsは使えますか?

このレンタルサーバーにインストールしたのですが、うまく動きません。

多くのオープンソースソフトウェアと同様に、NetCommonsはLAMP環境で動きます。すなわち、Linux(OS)、Apache(Webサーバー)、MySQL(データベース)、PHP(プログラミング言語)の上でNetCommonsが動いているわけです。LAMPという土台を4段重ねたピラミッドの頂点に、NetCommonsが乗っているイメージを想像してください。

LAMPの全てが正しい組み合わせで適切に動いていれば、NetCommonsのインストールは難しくありません。しかし、一度トラブルが起きると、解決するためにOS、Webサーバー、データベース、PHPに関する様々な知識が必要になります。いきなり、多くの分野にわたる高度なスキルが、必要とされるのです。

NetCommonsは多機能であるため、すべての機能を使おうとすると、PHPのモジュールに対する要件が他のオープンソースソフトウェアより厳しくなります。レンタルサーバーで提供されるPHPのモジュールの種類や設定の自由度は、レンタルサーバー会社によって違いがあります。結局のところ、個々のレンタルサーバーで動くかどうかは、実際にインストールしてみないとわからないのが現状です。

「LAMPの勉強を兼ねて、NetCommonsをインストールしてみたい」という技術指向の利用者であれば、インストールのトラブルにはまって悩むのは楽しいことかもしれません。しかし、一般的な利用者にとって、NetCommonsのインストールのトラブルシューティングは、本来の目的ではありません。

実績のないレンタルサーバーを一般の利用者が選んでトラブルに遭っている例を、これまで数多く見てきました。公式サイトの情報を見ていれば、実績があるサーバーは他にたくさんあるのですが、なぜこのサーバーでチャレンジしたのか、不思議に思うことがあります。このような状況を、私は”わざわざ苦労を買ってする”と呼んでいます。一般の利用者にとって、買ってまですべき苦労は、インストールではなく、Webサイトを活用して成果を上げることのはずです。

このような状況を改善すべく、NetCommonsの普及促進団体であるNPO法人法人「コモンズネット」では、NetCommonsの普及に賛同するレンタルサーバー会社およびSaaS会社を認定して、「ここなら大丈夫」と言えるレンタルサーバーの一覧を一般利用者に公開することが、NetCommonsのさらなる普及に必要であるという結論に至りました。そして、この認定プログラムを「NetCommons Readyプログラム(ネットコモンズレディー)」と名付けました。

約半年の準備を経て、このほど最初の認定サーバーが発表されました。第一弾は、株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)の「LaITレンタルサーバwebrex」と株式会社NTTPCコミュニケーションズの「WebARENA SuiteX」です。

弊社は「LaITレンタルサーバwebrex」の動作確認を担当させていただきました。私がいろいろなサーバーにインストールした経験から言うと、「LaITレンタルサーバwebrex」は、普通の利用者が普通にインストールしてNetCommonsの基本機能を全て使えるサーバーです。

レンタルサーバー選びの判断基準は、価格、ディスク容量、使える機能、信頼性など、利用者によって異なる優先順位があると思います。「LaITレンタルサーバwebrex」は、インターネットの老舗として信頼度が高いIIJが提供する”普通のNetCommons利用者”のためのレンタルサーバーとしてお奨めします。

NetCommons Readyの詳細と認定サーバーの一覧は、コモンズネットのサイトをご覧ください。

株式会社テクネコは、今後もNetCommons他のオープンソースソフトウェアの普及にコミットしていきます。

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