住友電工情報システムは、住友電気工業の情報系子会社です。住友電工グループ向けの業務システムの開発が中心です。

住友電工情報システムでは、開発言語がCOBOLからJavaに移行する時期に、どうすればCOBOLプログラマーにJavaを覚えてもらえるかという悩みがありました。Javaのオブジェクト指向プログラミングは、COBOL経験者にとってハードルが高かったのです。

この問題を解決するために、住友電工情報システムでは「楽々Framework」というフレームワークを開発して、自社で使うようになりました。

製品コンセプトは、以下の3つです。

  • DOA+による設計
    高品質設計 オブジェクト指向設計不要、既存技術者の短期習得、確立した設計技法
  • 部品組立て型開発
    高生産性・高品質 DB設計情報から自動組み立て、Javaコーディングの局所化、内部構造の標準化、部品再利用
  • 保守の効率化
    保守コスト低減 仕様書、クロスリファレンス等の出力、データ辞書による一元管理、保守対象ソースコードの極小化

2000年に商品化された楽々Frameworkは、グループ向けの業務システム開発で鍛えられながら、バージョンアップを重ねてきました。最新のバージョンは、「楽々Framework II Ver5」です。

長期間に渡って熟成されてきた結果、基本機能が充実しています。テスト用のデータを自動的に作成してインポートする機能まで備えています。純国産の強みで、日本の業務要件をしっかりサポートしています。

また、楽々Framework単独で使うだけでなく、StrutsやEclipseとの連携が可能です。帳票関係では、JasperReportsやSVF/RDEと連携できます。Ajaxにも対応しました。

楽々Frameworkの開発手法では、データベースの定義を元に、楽々Frameworkがプロトタイプを自動組立します。このプロトタイプは、そのままで動作する完成品になっています。このプロトタイプに細かいオプションを指定することで、カスタマイズしていきます。開発作業はすべてWebブラウザ経由の操作です。ここまでは、ノンプログラミングです。Javaのコードを書く必要はありません。一般的な業務アプリケーションはこの範囲で完成させることができますが、さらに細かい固有処理は、Javaでプラグインを書きます。

これまでデモをみる機会が何度かありましたが、何度説明をきいても「よくできているなあ」と感心します。開発ツールとしての完成度が非常に高いことが、私が気に入っている理由です。これまでいろいろなツールを見てきた中で、最強の「プログラムを書くプログラム」だと思います。

私は、プログラマーが自分の時間に自分のために書く一品モノのプログラムは、小説などと同じ「アート」だと考えています。これに対して、企業の日常業務で使われるプログラムは、「プロダクト」だと思います。

プロダクトプログラミングには、アートプログラミングの職人芸や個性は必要ありません。その代わり、短期間で開発できること、誰が作っても均一の品質になること、どんな使い方をしても止まらずに動くこと、後々の保守を考えた作りになっていること、などが要求されます。アートプログラミングをオーナーシェフの街のレストランに例えるなら、プロダクトプログラミングはファーストフードチェーンと言えるでしょう。

ファーストフード業界は、冷凍食品を使うなどの方法で、要求される品質を満たながらコストダウンをしています。日本のIT業界が人件費の安いインドや中国と競争していくためには、コストダウンが必要です。しかし、人件費のベースが日本とインド・中国では段違いです。だからと言って、日本のエンジニアの給料を海外レベルに下げるわけにもいきません。となると、楽々Frameworkのようなツールを使って、プログラミングの生産性を圧倒的に向上させるしか道はないと考えます。

楽々Frameworkを使えば、業務アプリケーションの生産性が上がると同時に、プログラマーは人間の判断が必要な部分に集中できます。プログラミングが体力仕事ではなく、クリエイティブな仕事になります。

私の願いは、プログラマーが楽々Frameworkで楽をして、余裕ができた時間を自分のアートプログラミングに使うようになることです。そうなれば、日本発のクールなソフトウェアやサービスが、数多く出てくるでしょう。

楽々Framework IIのライセンスはサーバーライセンスで、サーバー1台あたり300万円(税別)です。1台のサーバーで開発と本番運用するのであれば、何人で使ってもこれ以上の費用はかかりません。人が毎回手作業で開発している工数を考えると、私はこの価格を安いと思います。今回は説明しませんでしたが、楽々Framework IIと組み合わせて承認プロセスを構築できる「楽々Workflow II」というパッケージもあります。

楽々シリーズに興味を持った方は、住友電工情報システムで開催されている体験セミナーに参加するのがよいでしょう。新しい発見がきっとあると思います。

直接コンタクトすると営業の電話やメールが煩わしいかも、と不安な方がいらっしゃいましたら、弊社のお問い合わせフォームから、お問い合わせください。客観的な立場でアドバイスさせていただきます。

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加藤和幸

加藤和幸

株式会社テクネコ 代表取締役。
ITを売る側と買う側の両方の経験を活かして、CRMとCMSのコンサルティングを中心に、お客様の”困った”を解決します。

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