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サマータイムに反対だと言っておきたい(前編)

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いつの間にかサマータイムが法律で決まりそうです。

自民、民主、公明、国民新各党議員らの「サマータイム制度推進議連」は22日、夏季に時計の針を1時間進めるサマータイム(夏時間)制度を導入する法案を今国会に提出すると決めた。

2007年8月の「地球温暖化対策に関する世論調査」の結果では、サマータイム制度を導入することについて「賛成」が56.8%(「賛成」20.2%+「どちらかといえば賛成」36.6%)、「反対」が29.3%(「どちらかといえば反対」19.2%+「反対」10.0%)となっています。

56.8%が賛成ということで国民の過半数の賛同を得たと考えてしまいそうですが、私はこの手の調査結果をそのまま信用しないようにしています。アンケートは主催者やスポンサーに都合のよい結果になるように作るものであるからです。このような時はまず元ネタを確認することが重要です。

こちらにアンケート用紙があります。

<Q12 日本でサマータイム(夏時間)制度が導入されるとした場合、生活面でどのようなことが考えられますか。>の選択肢で、サマータイムのメリットと思われるものは9項目ありますが、デメリットと思われるものは3項目しかありません。公平を期すならば選択肢は同数にすべきでしょう。

また、<Q13SQb2 サマータイム制度に関して、どのような条件が満たされれば賛成できますか。>は、質問自体が導入を前提としています。こういう質問のしかたはどうでしょうか。

さらに調査対象者には、回答前に〔資料2〕(質問票の最後にあります)を読んでもらうことになっています。賛成した人はあくまでも「起床・就寝時間、労働時間がこれまでどおり」の前提条件付で賛成したのではないでしょうか。サマータイムで残業を含めた労働時間が長くなることは現時点でも心配されています。また、農林水産業では人間だけ時計を進めても動植物は合わせてくれません。ここでも労働時間が長くなることが予想されます。

このアンケートにも挙げられているサマータイムの効果とされているものが、実際どうなのかはこちらが参考になると思います。

私はサマータイムに反対です。

寝起きする時刻(体内時計)を勝手に動かされたくない、という個人的な理由が一番です。

好き嫌いだけでは話が進みませんので、別の角度から考えてみます。

もともと日本には時差があります。

時差があると言うと意外に思われるかもしれませんが、日本の東端の根室と西端の宮古島では経度で約20度の差があります。これを時間に直すと約1時間20分になります。緯度による差も考慮すると、夏至の日の出の時刻で2時間以上の差があります。つまりそれぞれの地方では、日本標準時刻に関係なく日の出・日の入りにあった生活リズムがすでにできているのです。

今議論されているサマータイム導入は、東京など都市部のホワイトカラー中心の発想としか思えません。地方分権の時代というのであれば、それぞれ地方の生活時間、すなわちローカルタイムを尊重すべきでしょう。

後編ではITから見たサマータイムを考えてみます。

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