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自分の話をしてはいけない─人の話を聴いていますか?(6)

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人の話を聴くのはむずかしい。特にむずかしいのは、どんな言葉で応答するかだ。聞き手の応答のしかたによって、話し手の気持ちは大きく変化する。聞き手がうまく応答できれば話し手の気持ちは癒され、まずい応答をすれば話し手は不愉快になる。では、悩みを打ち明ける話し手に対して、聞き手はどのような言葉を投げればよいだろうか。「人の話を聴いていますか?」の第6回目。(第1回~第6回の記事は下記をご覧ください)

(1) 目の前にいる相手の気持ちに寄り添おう
(2) 「質問の名を借りた命令」が相手を追い詰める
(3) 自分の経験から決めつけてはいけない
(4) 問題を解決してはいけない
(5) 相手を客観的に評価してはいけない
(6) 自分の話をしてはいけない

自分の体験に置き換えてしまう

下記の応答例を見てみよう。同じ幼稚園に子どもを通わせている内村さんと遠藤さんの会話である。

内村さん 「子育てをしながら自分も親として成長しているんだなって感じるんです」
遠藤さん 「わたしも子どもが頑張っているのを見ると励まされるなあ」

遠藤さん(聞き手)は、内村さん(話し手)の話に共感を覚え、同じような自身の体験について語っている。内村さん(話し手)の話から、遠藤さん(聞き手)自身の体験の記憶が蘇り、その内容を喜々として話をしている。

あなたの話が聞きたいのではない

しかし、このように遠藤さん(聞き手)自身の話をすることは、内村さん(話し手)を不愉快にしてしまう。もしかしたら遠藤さん(聞き手)は内村さん(話し手)に共感したことを伝えたかったのかしれない。同じ体験を共有した事実を喜んだのかもしれない。でも内村さん(話し手)がここで一番感じ取ってほしかったのは、内村さん(話し手)の気づきや感動についてなのだ。

内村さん 「子育てをしながら自分も親として成長しているんだなって感じるんです」
遠藤さん 「子どもだけじゃなく、親も一緒に成長するんだと感じたんですね」

この応答であれば内村さん(話し手)の気づきや感動に関心を持っていることが伝わる。内村さん(話し手)の新しい気づきに焦点を当てそこに声をかけてあげることで、「理解してもらえた」という気持ちを抱かせることができるのだ。

聞き手は話し手の話を横取りしてはいけない。話し手が主人公であることを忘れず、自身は常に舞台の黒子に徹することが相手を気持ち良くする態度なのだ。

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