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仙台育英高校野球部は素晴らしいチームだった

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仙台育英野球部は勝ったときはもちろん、負けた時の態度はもっと立派だった。

監督の須江先生がとにかく素晴らしい。決勝戦後の勝利監督インタビューではベンチ前に立ち慶応森林監督に敬意を表し、拍手を送っていた。選手たちもベンチ内で起立し、同じような姿勢だった。とってつけたような不自然な振舞ではなく、ごく自然な態度なのがTVの画面からも伝わってくる。「こういう時は、どうあるべきか」を須江先生は普段から指導されているのだろう。

自分自身、生徒によく言っていたのは「勝ったときには謙虚に敗者を称え、負けた時には素直に勝者を称えよ」「勝ったときよりも負けた時に立派と言われるチームであってほしい」

ということだった。仙台育英はまさにそれだった。40歳という若さで、よくこれほど素晴らしいチームを創り上げたものだ。試合中に相手のファインプレーに拍手を贈るチームが増えてきたが、それは仙台育英を見習っての事だろう。「相手は敵ではない。相手があってこそ初めて試合ができる。相手は敵ではない」常にそういう意識があるからこそ、相手に拍手を贈れるのだろう。

IMG_5414.jpg今年の夏の甲子園大会は「応援のありかた」が、大会後に大きな波紋を呼んだ。「私の耳には育英を応援する声のほうが大きく聞こえました」という須江監督の言葉と選手の態度に救われた大会だった。まだまだ、育英野球部から学ぶことはたくさんありそうだ。

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