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日本女子サッカーへの提言

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「サッカー界においても存在感が薄いことが一番の課題だと感じます。」とWEリーグ高田チェアマンが語った(産経新聞 6月27日)

女子サッカーは2011年のワールドカップで優勝、翌年のロンドンオリンピックで準優勝という華々しい活躍を見せたが、高田チェアマンが語るように「女子サッカー」がその後の10年間でその存在感を広げられたのか検証が必要だ。

スポーツライターの伊藤龍治さんは「女子サッカーが男子サッカーと同じフィールドサイズでやっていることがおかしい。女子用にフィールドサイズを小さくするべきだ」「スピード感が足りないゲームは見ている観客を退屈にさせる」と言う。まさにその通り。数多くのスポーツを自身で経験してきた人の発言には説得力がある。バレーもバスケットも男子と女子では異なった競技規則がある。バレーではネットの高さが異なり、バスケットはボールの大きさが異なる。しかしながら、サッカーはなぜか男子も女子も全く同じなのだ。一般の女子は国際大会もあるので国際ルール通りのサイズでよいが、せめて中高生には一般よりも狭いピッチ、小さなボールを使用して競技できないものか。その年代にあったルールを適用し、その競技を「やりやすく」「面白く」することで、「サッカーやってみようかな」という中学生高校生を増やしていくべきだ。小中学生の競技人口を増やし、その受け皿として高校生大学生が参加できるチームを増やしWEリーグにつなげていく、という道筋を描くべきだろう。

WEリーグの幹部で「中高生には狭いピッチ、小さなボールでゲームを」と考えている人はいないのだろうか。それとも、このようなアイディアはすでに廃案となってしまったのだろうか。小学生・中学生のスポーツ離れが年々増加している昨今、スポーツの魅力を増すアイディアや入り口のハードルを下げる努力は必要だ。ぜひ、検討していただきたい。

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