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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

BM-0005:事業モジュール#3 KAIZENエンジンの消費者顧客

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このKAIZENエンジン、考えてみると「C-to-B」なわけですね。これはひょっとするとかなり画期的。Web2.0よりすごいかもしれない。インターネット界の大革命か?

さて。KAIZENエンジンでは、個人が持っている消費者観点による種々の知識や情報を、企業が買う価値のあるレベルにまで洗練させるお手伝いをし、知識や情報を売るためのパッケージを提供し、最良の買い手を見つけるためのサポートをします。
そしてこれらのサービスを提供させていただく代わりに、対価を頂戴します。従って消費者もお客様という位置づけになります。

現在、企業に対してKAIZEN提案をしていただける消費者は分厚く存在していると思います。人は誰でも何らかの商品ジャンルに対して一家言持っています。この事業の話を少ししただけで、すぐにその人から、最近使った特定の製品ジャンルに関するKAIZEN話がとうとうとあふれ出てきます。
自腹で買って毎日使っていると、不具合に思う部分があるだけでなく、「これをこうすればもう少しよくなるのに」と思う部分がきっとあるはず。怒りっぽい人はクレーム意識ばかり募らせますが、そうではない人も相当数いると思います。

それから自分の考えを書いて公開する人たち。今年5月に発表された総務省の調査によると、今年3月末時点で少なくとも月1回更新するブロガーが95万人。これが2007年3月末には296万人になると推計しています。非常にリアリティのある数字ですね。
ブロガーのほぼ全員が1度か2度は自分が使っている製品をネタにして書きます。毎日更新が奨励されている以上、どうしたってもっとも身近なものを題材にせざるを得ない。これは95年~97年にかけてWeb日記をせっせとやっていた自分の経験から言っても、当時の方々の動向から言っても、ほぼ普遍的な事実です。
彼らに対して適切なガイダンスを与え、企業の商品開発担当者の目線を伝授し、相応のインセンティブを与えるならば、尽きせぬ泉のようにKAIZEN提案が湧き出てくるわけですね。すばらしい。

さらに副次的な収入が欲しいと考えている個人の方々が相当数おられます。その一部がブログや個人ウェブを運営し、アフィリエイトの潮流を形作っているわけですが、私としてはそのなかでも稼ぎのほとんど得られない方々に着目したいと思います。

今年2月に発表されたネットアンドセキュリティ総研の調査によると、アフィリエイトを利用した経験のある319名中「収入はない」35.1%、「1,000円未満」20.7%、「100円未満」19.1%、「10,000円未満」17%と、1万円まで行かない人たちが91.9%にも上ります。

1ヶ月50万円稼げる、100万円も夢ではないという話が書籍になっていますが、これはほぼ専業に近い形で毎日々々相当の時間をかけて商材を選び、紹介コピーを書き、露出が上向くように多種多様なテクニックを使って、やっと実現できる水準だと認識しています。
大多数の方には取り組むことが不可能な世界です。

そこまでやらずとも、1ヶ月数万円程度であれば、このKAIZEN提案で稼ぐことが可能にはなりはしまいか?むしろ、その程度の水準であれば、相応にトレーニングを積んで提案内容を記述することによって、ほぼ確実に稼げるようにするのが事業者としての責務。そう考えられないか?そう考えていきたいところですね。

そのほか、消費者顧客から企業顧客に対する知識や情報の受け渡し方法も、何も書いたものの譲渡だけに留める必要はありません。
例えば、カーナビの利用方法について特殊な知見を持っている方ならば、自動車メーカーに自分を売り込む工夫をして(それができる機能が本事業で提供されるものとして)、その特殊な知見を実際にメーカーまで車で行って現地で担当者様を前にプレゼンするというやり方があってもよいわけです。(事前のセッティング等で本事業が間に入らないとダメですね)
キッチン器具の特殊な知見をお持ちの方であれば、企業の商品開発担当者様に自宅に来てもらって、慣れた自宅の環境で技を披露して、それでもってギャラをいただくというやり方があってもよいのです。そこまで拡大して考えると、多種多様な知識・情報の譲渡形態が見えてきます。

そのすべてを本事業モジュールではカバーしていくのです。

野心的ですね。消費者が持っている知識や情報を多種多様なパッケージにくるんで企業に譲り渡す。日本発のC-to-Bは、ネットだけで完結するものではありません。

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