オルタナティブ・ブログ > インフラコモンズ今泉の多方面ブログ >

株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

特許がとれそうな事業素案たち

»

当たり前のことですが、「消費者が企業に対して価値ある情報を売る経済」では特許の取りようがないのであって(すみません)、特許出願書に記述できる「発明」にまで落とし込まなければなりません。

「消費者が企業に対して価値ある情報を売る経済」が現実のものとなると、複数の事業が成立できると思います。

 ここはスピードが重要なので、細々した説明ははしょって、ざっと思いつく事業の形態を書いてしまいますね。

【事業形態1KAIZENエンジン(仮称)

・次のようなメカニズムの複合体です。①個人による製品の使用レポート、比較レポート、要改善点の提案、建設的なクレームなどを収集するメカニズム、②それらレポート等に適正な値付けを行うメカニズム、③当該個人のプロファイル、過去の実績などが企業顧客に伝達できるメカニズム、④それらレポートに付随する権利を企業が個人から買い上げることのできるメカニズム、⑤個人がそれらレポートの要約を自分自身のブログの一部に組み込んで公開できるメカニズム(レポート本体は隠蔽される)⑥ブログに組み込まれて発表されたレポート要約が特定サイトなどで集約され、全文検索が可能な状態に置かれるメカニズム、⑦買い上げた企業のみがレポートの全文を閲覧することができるメカニズム。

・主たる顧客として想定されるのは、技術を駆使した民生品を製造販売する企業。

・事業主体はそうした顧客企業に対して、提案型の営業ができるリソースを持っていなければなりません。

・また、顧客の声によるKAIZENが全社的な取り組みとして根付くように、コンサルティングファーム的なアプローチもほしいところです。

【事業形態2】カスタマーアライブ(仮称)

・次のようなメカニズムの複合体です。①消費者の“頭のなか”にサーチがかけられるように、常時、多数の“ボット”(=種々の質問)が消費者に対して飛ぶ。消費者は答えても答えなくてもよい。ただし、答えるインセンティブはある。②“ボット”の質問に対する回答は、消費者のプロファイルとひもづけられてストアされる。③回答ストレージに相当量の回答がたまると、そこに対して統計的に有意なサンプリングを行うことができるようになる。④企業内のマーケターや製品開発担当者は、そのサンプルに対して、あたかも生きた人間に質問するかのように問い、答えてもらうことができる。⑤回答ストレージで回答しきれない問いに対しては、リアルタイムで消費者(登録されている人たち)にボットが飛び、ほぼリアルタイムに近い感覚で回答が得られる。⑥マーケターは必要に応じてドリルダウンができる。すなわち、サンプルの中から特定の答えをする消費者を割り出し(個人情報は切り離して)、匿名状態の彼/彼女に直接、生なインタビューを行うことができる。⑦消費者から出る回答、情報、インタビュー対応には相応のギャランティが支払われる。

・まだ詰めが甘いですが、現時点ではこんなもんでしょう。

・企画会議を行っている最中に、「よし、あいつに聞いてやろう!」というノリで当サービスを使うことができ、すぐにその場で、特定プロファイルのサンプルから生な答えが引き出せるというもの。

・オプションで商品モニター調査もやれそうです。

【事業形態324時間定点観測(仮称)

・これは単純に、何らかの“センサー”を消費者につけてもらい、常時、普通の生活をしてもらって、そのセンサーから上がってくるデータを収集させていただくというもの。テレビの視聴率調査に近いものを、センサリング可能なすべての事項で行う。

・現時点では、ここどまり。

【事業形態4】モバイルプロファイル(仮称)

・これは、一度、私の主クライアントであるところのシスコシステムズさんの刊行物に、ちらと書きました(http://www.cisco.com/global/JP/strategy/business_IT_alignment/solution_retailing_released.shtml )。p12の「『ダイエット大作戦キャンペーン』を開始したCVSの狙い」にあります。

・要は、次のようなものです。携帯電話に消費者のプロファイルを仕込んでおく。店頭のレジにはその携帯電話からプロファイルを受信できるメカニズムが組み込まれている。ある企業が、購入者のプロファイル情報がほしい場合、キャンペーン告知などでその旨を消費者に知らせ、消費者が購買時に合意すれば、携帯のボタンをぴっと押すことで、プロファイル情報がレジに送信される。情報送信と引き換えに、消費者はポイントやキャッシュバックが得られる。

・この仕組み自体は数年前から、私の頭のなかにありました。それを上記小冊子執筆時に使わせてもらったわけです。

 ご覧いただければおわかりだと思いますが、一番一生懸命考えているのは、KAIZENエンジン(仮称)、続いてカスタマーアライブ(仮称)です。この2つは、その気になれば米国などでも特許が取れるのではないかとまじで考えています。

ただ、後日記す理由により、「ネットの商売なんだし、ビジネス方法特許なんかとらずに進めてしまえば?」と思い始めているのは確か。

今日はこのへんで。60分弱。

Comment(0)