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コミュニケーションにおける共有知識モデルについて、デザインの観点から考えていきます

青梅マラソンとWebサービスGIS

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帰納的に事象を表現する方法として、地図があげられます。ここに、情報技術を活用したサービスビジネスのひとつである、Webサービス型の地理情報システムをご紹介いたしましょう。

これまでのコンピュータ間のデータの受け渡しは、CSVなどによる「ファイル転送」が主流でしたが、「XML: Extensible Markup Language」による生データの受け渡しが可能になったことから、Webサービスは、ビジネスプロセスの自動化に大いに役立つことになります。インターネット地図配信ということでは、「Google Maps」は、あまりにも有名ですが、Google Mapsのデビューの1年ほど前にサービスを開始したのが、GeOAP(ジオープ)といわれる、GIS(Geographic Information System)を部品化したWebサービスGISです。

Geoap_1 2月4日、日曜日の正午に「青梅マラソン」の号砲が鳴ります。左図は、WebサービスGIS「GeOAP」の機能部品と、「Microsoft Virtual Earth」をMashupさせた無料体験版プログラムを活用して、青梅マラソンのスタート地点から折り返し地点までの経路と高低差を表示させたものです。(ただし、これは両端の最短経路を出力するサンプルプログラムですので、実際のコースとは若干異なります)。GeOAPサイト*1では、Google Mapsとのmashupを始め、いろいろな組み合わせ事例を体験することができます。

2月18日に第一回東京マラソン(42.195Km)が開催されますが、スタートの新宿:都庁前からの下りを過ぎるとその後は、市ヶ谷→日比谷→品川→浅草→銀座→お台場を走りますので、高低差はほとんどありません。断面図をみてもわかるように、青梅マラソンは奥多摩の山中を目指し走っていくので高低差もあり、さらに2月上旬の寒さも加わることから、30Kmとはいえ、一般ランナーには非常に厳しいコース環境といえます。

1978年より走り始め29年。これまで、「フォレスト・ガンプ」のように、毎年、よく走り続けました。もう年なンだから、そろそろ10Km位にしたら、とは言われるものの、「限界超え」を普段から鍛錬しておかないと、この厳しい世の中を乗り切れないので、なかなか辞められません。今、友人のKさんから薦められて読んでいる「米原万理*2」の本の中に、「トップクラスのフランス語通訳の臼井久代さん曰く、『通訳がやめられないのは、恐怖と快感の気分と、終わったときの解放感と安堵感があるからだ。』」と書いてありました。今年も筋力トレーニング60日、禁煙45日、10Km走数回など、節制の連続。恐怖こそ無いですが、終わったときの解放感がなんともいえません

Webサービスの活用により、必要な時、必要な場所で、必要なXMLデータを取得する仕組みを作ることができるので、一般的なインターネットアプリケーション構築のほか、SOA(Service Oriented Architecture)を意識した企業情報システムの構築にも、その能力を発揮することでしょう。このようなソフト部品を組み合わせたマッシュアップアプリケーションは、ソフト開発ベンダーでなくとも、プログラム作成の経験者(いわゆるプロシューマ:Professional + Consumer)であれば、開発が可能なことから、今後も各所で使われていくものと思います。

マラソンやプログラム開発にかかわらず、その趣味に深く取り組む人は、いうなれば、その道の「プロシューマ」といえるのかもしれません。

*1: WebサービスGIS「GeOAP(ジオープ)」サイト: http://www.geoap.jp/
*2:「不実な美女か貞淑な醜女か」米原万理(新潮社版6039)1999年

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