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細かなことだが、些細ではない、関西学院大学を「かんさいがくいん」と呼んだ日大監督の罪

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「関西学院大学」は、「かんせいがくいんだいがく」と読むというのは、大学関係者の常識です。それを「細かなこと」と考える意見も見ます。確かに、読み間違いって大きなことではありません。しかし、アメリカンフットボールのライバルとして長年対戦してきた相手、日本大学フットボール部の監督が、ありがちな間違い「かんさいがくいんだいがく」と謝罪の会見で呼んでしまったはなぜか?非常に疑問があります。よく間違えられるから注意してちゃんと読むのが大事だと、いうのが常識なのに、それを謝罪の席で二度も間違い周りも注意しないというのは、日頃からわざと間違えた呼び名で呼び習わしていて、日大関係者もそれになじんでいたので注意しなかったとか、そういう構造的な問題がはらんでいることを想像せざるを得ません。

細かなことは、些細なこと、とるに足らないことと同じだとは限りません。スポーツの世界なら、ほんの数ミリのズレが大きな結果の違い、勝ちと負けを分けるとか、大怪我を招くとか、そんなことは理解してることでしょう。

http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1805/18/news073_2.html

日大アメフト部の監督に逆らえば、「路頭に迷う」は本当か (2/4) - ITmedia ビジネスオンラインvia kwout

関西学院大学については、歴史的経緯で「かんせいがくいんだいがく」正確には「くゎんせいがくいんだいがく」と発音し、英語表記も Kwansei Gakuin University と、そう徹底されていて、ありがちな間違いはひどく嫌われています。日本大学が「にっぽんだいがく」と呼ばれると侮辱に感じるのかは存じませんが、ちゃんと接していて知っていたら、「にほんだいがく」と当然呼ばれるわけで、それを間違える、それも試合をよくやっているライバル校からだと、よほどおかしいことだと分かるだろうと思います。

エンタープライズIT業界にも関西学院大学と似た話があります。ドイツを本拠とするERPソフトの巨人、SAPを「サップ」と呼んだら出禁になるという「常識」です。20世紀も97年ぐらいまでそれほど知られてなくて、「サップ」と呼ばれる方が多くて私も呼んだことがあるのですが、そう呼んだら怒られるからと教わりました。ちゃんと呼ぶようにと徹底をした人がいて業界内には浸透したわけです。そういう経緯はある程度関心があったら分かることなので、新卒の就活生が面接で「サップ」呼ばわりしたら、場が凍りつくこと必至でしょう。

神は細部に宿るといいいますが、やってはならない細かなミスというものがある。それを改めて思い知らされました。

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