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<イオンで偽装豆腐?>量の概念を欠いた添加物悪玉論に要注意

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イオンと名指しで、偽装豆腐に注意と煽るブログエントリーをFacebookで見てやれやれと思っていたら、「媒体」メディアゴンが拾って、Yahoo!Jに 「<偽装豆腐に注意>イオンのスーパーで最近やたらと出回る激安食品 」なるエントリーが大手媒体に載りました。著者は、管理栄養士の杉山佐保里氏ということなんですが、管理栄養士だからといって、食品添加物の知識がちゃんとあるわけではないことがよくわかります。全くのインチキ、デタラメ記事です。

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「シリコーン樹脂」って食べても大丈夫なのか?

著者は、

「愛情がこめられていないものを食べるから愛情をこめられない人間になる」

なんて、精神論で食品と人間を語るような方であり、似たようなブログは多数書かれているようです。それがここまで広まったのは、「イオン」と名指しで偽装豆腐をしていることであり、また添加物を列記して、そんなのが入った豆腐って怖い!と脅したからでしょう。特に列記した最後の「シリコーン樹脂」が利いたんだろうなと思います。

<98円で「国産大豆」をウリにしているTOPVALUブランドの豆腐の原材料>
 *大豆(国産)
 *凝固剤(塩化マグネシウム)
 *グリセリン脂肪酸エステル
 *炭酸カルシウム
 *レシチン(大豆由来)
 *炭酸マグネシウム
 *シリコーン樹脂

このような豆腐を平然と売り出す大企業。

そのシリコーン樹脂。シリコンとシリコーンって違うの?樹脂ってプラスチック??? とひどいもの、だと思わされる人は多いでしょう。

全国豆腐連合会は豆腐の添加物について解説したWebページで消泡剤の一つとして使われるシリコーン樹脂についてこう説明しています。

消泡剤

砕いた(磨砕)大豆(生呉)を加熱(煮沸)すると泡が生じます。この泡を消すために使用します。泡があると食感のよいきれいな豆腐に仕上がらなく、日持ちも悪くなります。
消泡剤にはa.油脂系消泡剤、b.グリセリン脂肪酸エステル、c.シリコーン樹脂があります。
b.は、食用油脂とグリセリンを反応させて造ったもので、乳化剤として広く用いられているものです。
c.は、自然界に広く存在する珪石を構成する珪素が主成分です。
これら消泡剤は、目的に応じて、広く使用されております。
なお、これら消泡剤は、食品衛生法で、加工中に消滅または最終食品に残っていても微量な「加工助剤」として扱われています。

つまり、天然の珪石に含まれる、ケイ素(Si)が主成分ということです。ケイ素は特殊なものではなくて、土壌に一番含まれている元素がケイ素であり、植物にもマンガン、アルミよりは少ないけど亜鉛よりは多いという主要な微量元素として含まれます。つまり、人類が哺乳類として進化する過程の何億年もの間、継続的に摂取してきた成分です。

量次第ですが、消泡剤として微量に使われるシリコーン樹脂、なんか化学物質が入っているかのように聞こえるけど実は、「土」の主成分であり微量なら元々毎日食べているものです。安全基準で認められた範囲での摂取は全く問題ないと納得できることでしょう。

量の概念を欠いた、添加物議論では食の安全は守れない

杉山氏のように、精神論で食の安全を考え、昔ながらのとされる技法以外は「偽装」としているようでは食の安全は守れない。そう私は考えます。昔ながらで大体大丈夫だったというのは一つの安心材料ですけど、後からそれは問題があったと分かることもあります。

典型的な問題が食塩の過剰摂取でしょう。昔は食品を保存するのに食塩が一番確実であり、かつ、肉体労働で出る汗で失われる塩分補給に大きな意義がありました。しかし、肉体労働が減り、また食塩に頼らないより安全な食品保管方法が発達した今、昔ほど食塩を摂らないことがより健康にいいと変わっています。「昔ながらのものがよいので、にがりが入った塩は健康にいい」なんて単純に考えてはいけません。

管理栄養士と名乗っていても事実に反する情報が書かれることはあります。ちゃんと調べ、量の概念を重視していくことが食の安全には欠かせません。

Comment(19)

コメント

TETSU

確かに、昔ながらが正しいとは限らないし、無茶な理論って感じあるね。
ただ値段の安いものが出回るようになって、既存の商売が難しくなっているのは確か、これは他の商品でもなんども通ってきた道で、簡単には覆せないのはわかってて無茶な理論展開してるのかもしれないけど・・

ちなみに、豆腐の昔ながらの作り方自体は無駄があって、今の技術で作り方を改良するともっと美味しい豆腐ができるって話もあるんだよね。
人間が作るとなると、どうしても温度を下げないといけないので大量の水が必要だけど、全て機械化して高温で全て処理できるようになったので、作ってみたら濃い豆腐ができたとか。考えてみたら水で冷やすなんて効率悪い方法をずっと続けてきたわけで・・昔ながらの方法を否定しちゃうことになるけど

匿名

事実に反してなどいません。量の概念イコール塵も積もればです。大豆由来のレシチンだってアメリカ産の遺伝子組み換え大豆が使われています。遺伝子組み換え食品は義務表示の網を掻い潜って恐ろしい量の商品に使われています。全ては企業の手間とコストを抑える為。そして日本が言いなりのアメリカで消費禁止の食料消費の為。大量生産の食品は食べてはいけないただのゴミである。

豆腐好き

結局、それを使わないといけない理由が書かれてないんだから、意味ないよね。
コスト削減なのか品質が良くないものを使用しているから、対策としてそれを使用しているかが重要。泡を消すためって書いてある箇所もあるけど、じゃあ普通の国産はなぜそれを使用していないの?

>匿名さん
匿名さんの「塵も積もれば山となる」考えは「体内に入った化学物質は排泄されず、蓄積され、毒性を発揮する」という前提がなければ成り立ちません。
しかし、このような前提が全ての化学物質に当てはまるわけではありません。

GMP食品がゴミなら、遺伝子のどこが組み変わったかもわからない品種改良はもっとゴミということになりませんか?

大量生産でない食品を摂ると、どんな良いことがあるのですか?

にゃおシ

マズローの安全欲求レベルの問題になると、
論理より本能で反論してしまうひとが…
とりわけ女性に多く見られる気がします。

ページビューを稼ぎたいライターにとっては、
汲めども尽きぬ、ありがた~いお客様なんでしょうね。

庶民

実際添加されている以上事実ですよ。
イオンからお金でも貰っておられるのか、話題になっている
ニュースに絡んでアクセス数を稼ごうという事なのか。
豆腐がどうやって作られるかも知らずに添加していても
過剰じゃなきゃ大丈夫かのように書く方がおかしいですよ。

ナチュラリストじゃないし愛情こもってないジャンクでも
家族と食べれば美味しいと思っています。
でも不必要な添加物を使用して、それをコソコソやってる。
それは明らかにして広く知らせるべき事だし、間違ってない。

普通の人なら豆腐にそんな添加物は入っていないと知っています。
本来必要無い物を添加するのは、少なくとも不健全であり
不健康であり、少しなら人体に問題無いだなんて言いきれないはずです。
だって、じゃあ毎日その豆腐を子供に食べさせられますかね。
豆腐の材料はこれだよと子供に説明出来ないはずです。
添加物まみれで正しい材料ではないからです。まるで中国です。

大手が恥ずかしげもなくこういう偽装商品を作り出している、
その事実を広く知らせる事は何も間違ってないですよ。
精神論の部分は個々の考え方だと思いますが、
本来不要な添加物まみれである事は事実です。
安くする為なら何でもアリでは、日本の食は後進です。

だいちゃん

こちらの記事、共感します。
そこらの管理栄養士は、たいして添加物の知識はありません。
実際に添加物を投入する現場にはいない訳ですからね(笑)

大量生産された食品の味や食感など品質をキープするために、添加物は使われます。

決して健康に良いものではないので嫌なら食べなければ良いでしょうが・・・。
あなたが洋菓子専門店で購入している美味しいケーキも添加物まみれです。

多少知識のあるものからすると、むしろ裏面表示のある物のほうが方が逆に安心です。

x

元記事がトンデモであるという大意は賛成ですが、シリコーン=ケイ素=土と同じ、というのは勇み足でしょう。
シリコーンは「シリコーン (silicone) とは、シロキサン結合による主骨格を持つ、合成高分子化合物の総称」と定義されていて、ケイ素を中心とした高分子化合物です。
一方で、土や石の主成分という意味で使われるのは、主に酸化ケイ素、でしょう。
従い、化合物としての「シリコーン」が安全かどうかを書かないと説得力がなくなりますよ。
塩素は、人体に必須な塩化ナトリウムの構成要素だから安全です、と書いたら可笑しいでしょう?

x

別にきちんとした豆腐食べたい人は食べればいいし、安い豆腐を食べたければそうすればいい。
添加物についてもきちんと書かれているわけで、それをあたかも「悪いこと」「体に悪い事」と、なんの根拠もなく叩くほうが異常でしょ。
食べたくなきゃ食べないのは自由だけどさ。科学的な危険性も証明できないくせに、証明できないくせに、自己満足のために人が食ってる前で、大声で食ってるものけなすとか、品格を疑いますわ。

根拠が以外に見えにくい

根拠を求める姿勢は確かに重要です。しかし、その数値を拾う作業が割と難しい。

たとえば、今回、話題となったシリコンですが、摂取目安のようなものをざっと検索してみると、意外に見当たらない。専ら食品として供される成分については、わりとこういうケースが多い気がします。

私は、基本的にメーカーなどを信頼していて生活していますが、厳しく問われれば、根拠を持っているだろうからという、技術者に対する信頼に依っています。

(ここから先は場合によっては削除ください)
記事を書く場合、メーカーに素直に取材して、言葉をもらうのがいちばん手っ取り早いと思います。取材のやり方としては古くなりますが。

あーらよ豆腐一丁

消泡材とか不使用と

もうyahooから削除されていましたが、記事を鵜呑みにしてイオンでは買わない!と言っている方が要るのに驚きました。

X

オーガニックに使われているという油については言及しないんですかね。。。
元記事は油のほうを問題視していたように見えたのですが

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元記事を読んで呆れたところだったので、このような反論記事が身元のしっかりした方から出されてホッとしました。
信仰に科学を持ち出すのはナンセンス。主観的な思想と科学的根拠に基づく客観的事実は分けて論じるべきですね。
とはいえ、この手の信者の方は大抵この境界が理解できないので、分かり合える日が来るのは遠いでしょう。
この自称セルフマネジメントコーチとかいう方は、ブログの方ではさらに好き勝手やってらっしゃるようで、炎上する日も近そうです。
自分に正義があると信じきっている分、職業クレーマーよりタチが悪いんですよね。
頑張れ豆腐屋さん。

あのまり

元記事は誠に論理無用でよくここまで滅茶苦茶な記事が書けるものだと感心しましたが、それに対する反応(コメント)の多くが記事を鵜呑みにしているのには更に愕然としました。
さすがにあまりに酷い記事なのですでに削除されたようですが、替わりにYahooニュースに「ニセモノ豆腐騒動を考える ~ なにが本物?」が載ったりこちらの記事が出てきたのは当然の流れですが、そういう人たちにとってはこれらは陰謀なんでしょうね(笑)。
やっぱり人間は信じたいものしか信じられないんですね。
いくら理路整然と説明しても聞く耳を持たない人は残念ながら少なからず居るようです。
それでもこうやってまともな事をまともに訴えていくしかないのでしょうね。

匿名

元記事が削除された(した?)ってことはそういうことなのでしょう。
スマニューからきました。

なぶ

庶民さん、そこまで言うなら朝3時に起きて一個一個豆腐作って下さい。無農薬で草むしりしながら有機野菜作って下さい、食料が高くて食費が跳ね上がっても文句は言わないで下さい、保存ができなくてすぐ食べられなくなるので何度も輸送して加工した大変な食品を一生懸命作って輸送してください。わかった?自分が文明の力を借りて安穏と生活しているのにそれを批判する。偽善ですよ。アフリカにでも移住してから言って下さいね。

匿名

シリコーンが安全性に問題ないとは認識していますが、構成元素がケイ素だからなんとかってのは違うと思います。ある毒物の構成元素は炭素や酸素だから安全って行ってるようなもんです。

似非科学万歳

ただのおばさんの「根拠はわたし」理論にここまで騙される人間がいるとはビックリ。
最近の日本人の質が総じて悪いと思うのだが、「わたしがそう思うから」きっとそのとおりなのだろう。

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