記録するジャーナリズムから、測って確かめるデータイズムへ

国会前安保デモ動員でネットデマ速報中の人が誤解? 最終的な結論なき部分論説の危険性

»

複雑なことは伝わりにくく単純化した時に誤解されやすいというのは、2013年以降痛感していることです。私も伝聞で誤解して記事を読んでその伝聞が間違いだと気付いたのが、この産経新聞の安保反対デモ動員に関する記事です。

http://www.sankei.com/politics/news/150831/plt1508310051-n1.html

安保法案反対デモ、本当の参加者数を本社が試算 - 産経ニュース via kwout

この記事から ネットで真速報中の人が

https://twitter.com/demabuster/status/639009743835545600

ちなみに産経新聞は国会正門前に集まった人数を「3万2000人程度」と試算(空撮写真による推測値:)。警察発表では「国会周辺だけで参加者は約3万3000人」(8/31付朝日新聞朝刊)とされています。

と紹介していますが、これは大きな間違いです。肝心なポイント「多くても」と産経が書いた箇所が抜けています。

これはそもそも、産経の書き方が紛らわしいことも問題です。

安保法案に反対する集会で、国会正門前を埋め尽くす人たち。警察車両に機動隊員が15名並んでいることからその正方形(矢印部分)を約225人と試算。白枠の正方形はその16倍となり約3600人。白枠で囲った部分全てが埋め尽くされても、国会前に集まった集会参加者は約3万2千4百人となった=30日午後

という説明から、ネットでま中の人のように粗忽なひとは「白枠で囲った部分全てが埋め尽くされても」という前提条件を飛ばして最後の「国会前に集まった集会参加者は約3万2千4百人となった」と読んでしまいます。

たとえば、「最大値でもXXだけどそれだけ詰まってないから推定値で国会前は2万人ちょい、で周辺の人も入れて推定した警察当局は約3万3千人と発表した数字は妥当」とか肝心な結論を書いておけばそういう曲解を減らすことができると思います。とは言え、我田引水は防ぎようがありません、産経の記事を元に国会前には32000人だったけど周辺にはもっといたから10万人は妥当とかいうブログが上がって賛同する人も出ています。

曲解の余地を減らすために、最終的な見解を念押しで書く、それがネットデマ時代にあるべき報道の心得でしょう

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する