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巨大都市を支える矜持:JR東日本が間引き運転を決めた本当の理由

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大雪が予報された2月6日朝の首都圏。結局大雪は降らなかったのですが、予報を元に前日い間引き運転をJR東日本が決め、通勤通学の足は間引き運転と運びきれない人がホームからあふれての、一時停止などで大混乱となりました。

この混乱への批判はいろいろクチコミされており、いろいろ一理あると思います。しかし、「Business Media 誠:杉山淳一の時事日想:雪は降らなかったけど、JR東日本が間引き運転を決めた理由」という記事はちょっと巨大で緻密な首都圏JRの運行の仕組みへの理解と想像力に欠けていただけませんでした。

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1302/15/news007.html

Business Media 誠:杉山淳一の時事日想:雪は降らなかったけど、JR東日本が間引き運転を決めた理由 (1/6) via kwout

著者の杉山氏の見解記事を紹介するツイートに端的に表れています。

杉山氏の主張の要点は以下の通りです。

JR東日本のダイヤ作成システム、運行管理システムの脆弱性にあると私は見ている。

「ダイヤができても、運転士など人員の手配ができない」という原因もあるかもしれない。しかし、はじめから通常運転の要員を待機させておけば、すぐに復旧できたはずだ。

世の中には多大な犠牲を払えば、不可能ではないことも多くありますが、それがいかほどのリスクとコストを生むか、巨大な組織を運営する難しさを知らない人はこんなことが言えるのでしょう。

しかし、実際はそうもいきません。

JR東日本の首都圏の職員数や協力会社の職員数がどれほどか?東武鉄道の鉄道関連職員数1万7千人よりは輸送量から見てはるかに多いと鉄道に関する著書を出していれば分かると思うのですが、そういった知識があるはずのライターなの、通常運転するための人員配置と間引き運転の人員配置が両にらみで可能と考える思考課程が理解できません。

公立小学校の運動会だったら、当日の空模様を見て開催・中止の判断とかは可能です。しかし、電車通学も多い高校レベルの体育祭なら早めに中止を決めるとかになります。

都知事が気象庁に苦言するような時代ですから、商用媒体でこういう「コラム」が載るのも分からなくはありませんが、はじめから通常運転の要員を待機させた上で間引き運転もするには要員が足りないとなぜ分からないのか不思議です。

交通評論家には、角本良平先生のように、運輸省で新幹線計画に携わられた後に国鉄新幹線総局営業部長を経られたような方もいらっしゃいます。その一方で鉄道ファンからその熱意を文章にする評論家もあっていいとは思いますが、適切な批判は受けるべきでしょう。

そもそも、首都圏で大雪となるか雨になるか、また時間がどう変わるかという予報は非常に難しく当てるのが困難です。安定して雪が降る地域ではなく、 気温が少しでも違えば、雨が雪になり、雪が雨になります。また時間が少しでもずれると気温が変わります。間引き運転すると宣言しても、荒天でなければ首都 圏の人は駅に向かうと、今回の混乱で分かったので、今後は、台風などより確実な悪天候時のみに、計画的な間引き運転を限定すべきと考えます。

私は、今回のJR東日本の判断は間違っていて、事前に間引き運転を決めるべきではなかった、というのも首都圏での大雪予報は当てるのが難しいからと思います。その一方で、災害予測を元に被害を小さくするための取り組みが必要だとも考えます。その長期的な観点で見れば、今回の間引き運転はノウハウ蓄積という意味で意義深い対応だったと思います。また、後々、あのときの取り組みが役立った、そう評価されるようになることを強く望みます。

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