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楽天?Koboの求人が「グローバルなオポチュニティです。」なその理由

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楽天と思しき、会社名非公開のKoboに関する求人で 「カナダのKoboチームと時折コミュニケーションを行い、グローバルな ベストプラクティスを実践していただくグローバルなオポチュニティです。 」とあるのが意味不明だと話題です。楽天英語公用語化で、日本語までおかしくなったのか?と。

いろんな人が 楽天おかしいと批判しています。「楽天Kobo関連の求人。吹き出したwww
ルー大柴…?(笑) 社内公用語を英語にしてホントに良かったのかな…。」とかとか。ただ、批判する前にちょっと考えて欲しいのです。日本語を母国語として育った人がちょっと英語漬けになったくらいで、こんな日本語を書くようになるのかと。

その真相、私は、かなり高い確証をもって推察できます。

http://consultant.en-japan.com/w_4260291/?KID=1&_PS_=rt=3&startRow=81&jobType=17200&hc=0 ※ 現在 求人は非表示となっています。

Snap1944

求人は転職エージェントの名前で出し、その元の募集要項は依頼主が書くわけですが…、元々の募集要項が恐らく英語で書かれていて、それを日本語があまり得意でない、ネイティブな日本語を話す人でない転職エージェントが、日本語化して載せたというのが顛末でしょう。

類似の英語の求人案件を見つけました。
http://www.michaelpage.co.jp/job-detail/title/Software-Engineer-Global-Opportunity/ref/H1295260.html

Software Engineer -Global Opportunity

東京都  |  ¥7,000,000  |  正社員

掲載日 2012年5月11日

  • Exciting environment to join new business launch
  • Experience in a global work environment, including business trip to Toronto

企業情報

The Rakuten Group is now actively moving to become the No.1 Internet Service Company in the World. We are fully globalizing our operations and infrastructure to reach this goal.

(中略)

5) Communication Language
·English (Business level.[TOEIC 800 minimum] Understand topics and problems properly on daily communication with managers at Kobo)
·Japanese (Frequent report to managers at Rakuten is needed)

Global Opportunityは、Localな担当としての仕事で無く世界に対して責任を追うオポチュニティ(機会)だということじゃないかと思います。元々の募集要項もそんな英語だと当たり障りのないものだったのが、日本語化して載せるにあたり、スペースが余分にあって困って説明をたしたらちょっと日本語を母国語とする人には意味不明だったということじゃないかと。

元々、カナダKobo社と仕事するのに不自由ない人を集めるには英語の募集要項を苦にしない英語に堪能な人(少なくとも TOEIC 800点)が欲しいということで英語求人というルートになったと思われるのですが、日本のマーケティングならTOEIC 730点レベルでよくて、求人票も日本語にしないと該当者に伝わらないと日本語にしたのじゃないかと想像します。

日本の会社が日本語で求人するのに、変な日本語で募集されるというのはおかしなことではありますが、外資に慣れて、ああいう日本語もすんなり意図が汲み取れる人に来て欲しいということでは用が足りる募集広告だったろうと思います。

ただ、たまたま、Koboがネットのみなさんから「血祭り」となって、見えなくなったユーザーレビューを探すとかいうモードになっているから目に触れ、掘り起こされ、広まったのじゃないかと。

真相はわかりませんが、日本語を母国語としない人が書く日本語は、今後グローバル化の中で増えていくことでしょう。今は、日本語母国語民じゃないと使えないと切り捨てていますが、日本が、エネルギーの輸入などで貧しくなろうとしており、超高齢化社会が進む中で、変な日本語に慣れ親しまざるをえない時代が近いのかも知れません。

2030年くらいになると「10年代にはそんな祭りがハップンした来了」、などと若者に不思議がられているかもしれません。

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