電力危機の正念場を迎える今、WEBRONZA編集長が東京脳天気すぎる件
朝日新聞のオピニオンWeb誌ということで、論者の自由にまかせるので ホメオパシー擁護記事も放置と批判の多いWEBRONZA。ただこの編集長一色氏のコメントは見識を疑います。みんなの努力で乗りきれる可能性もありますが、関西電力管内はかなり需給が逼迫していて、一つの事故、予想外の天候とかで計画外の停電発生の恐れは否めません。なのに終わったかのような、原発要不要問題にすりかえるのは非常に不見識だと思います。
Twitter / @isshikikiyoshi: WEBRONZAのテーマは「節電の夏で分かったこと」 ... via kwout
停電なしに乗りきれるかわかりませんが、節電のために、休日シフトとか大きな犠牲をはらって今佳境です。マスコミ関係だけど室内にPCサーバーがあって暑くてたまらないとか悲鳴も聞きます。
ともかく、節電はまだ終わった話ではありません。東京電力管内でこの夏の停電の確率が下がっても、他の地方ではまだまだ切実な危機にあります。そしてこの東京での安心は広野火力発電所といった大災害で大きな被害を受けた発電所の復旧にあたられた東京電力と関係者の努力の賜物です。情報開示について不満はあるにしろ、現場の努力や決断への尊敬の言葉なしにこの夏の節電の話を語るのは非常に視野が狭いと思います。
そして、節電を避けて、産業の海外移転も進もうとしています。メガソーラーとか話題ですが、ソーラーパネル生産に多くの電力を使うので、電力需給が逼迫したり、電気代が高い国ではその製造業を国内に持つのが困難です。自然エネルギーシフトの夢が語られていますが、日本での産業創造効果はあまり期待できません。
可能な範囲で節電し、無駄な電気は使わない社会へと変わり、そして、必要な電気を使える日本を維持できるよう、まだまだ危機克服への取り組みは否応なしに続くのです。