「福島第一ライブカメラがものすごい爆発を捉えた?」今、デマ対策に必要なリアルタイム広報
政府がネットでのデマを問題視し、デマ情報削除を進めているようです。しかし、今必要なのは問題情報を消すことでなく、正しい情報の広報をより、リアルタイム化し誤解の拡散を止めることでしょう。多くの人が不安な状態で、政府や大企業が情報を隠していると疑う心理状態にある中、デマが広がり始めたら、いち早く反応し、途中経過でいいから情報をリアルタイムに流すべきです。
4/9 午前11:29にツイートされて広まったデマのもとはこの東京電力の株主の話でした。
http://twitter.com/#!/tentsukuman/status/56544143941435392
@tentsukumanてんつくマン東電の株主、第五位はなんと石原都知事でした。個人で2.3%持ってるんだそうです。政治家が株を持つって違和感を感じるんは俺だけか?詳しくはTHINKERのホームページをみてちょうだい
ちょっと裏をとって調べればわかることではありますが、「ジャーナリスト」の上杉隆氏が公式RTされたまま3時間以上放置されていたこと、都知事選投票日前日という微妙なタイミングも相まってそれなりにこの誤解が拡散しています。
一方、各個人の裏取りが難しいため、より不安が広まっているのが、福島第一原書力発電所ライブカメラがおおきな爆発を捉えて停止したというものです。
tepodon(TINM) (roonin_booze) on Twitter via kwout
http://photozou.jp/photo/show/1533738/74641059
(自動記録) ふくいちライブカメラB 2011/04/09 13:05:02 の画像です。
(自動記録) ふくいちライブカメラB 2011/04/09 14:05:01 の画像です。
その「爆発」と判断された方が見られた「画像」はどれかわかりませんが、確かに14:05:01の画像では大きくガス状のもので視界が隠されていて、「巨大な爆発があった」と推定する人がいてもおかしくないものです。
ただし、これだけ結構離れている定点観測カメラまで爆発の煙に包まれるのであれば、比較的近くにいる30キロ圏近辺のマスコミ関係や一般の方も爆音を聞くとか、地震計が何らかのゆれをつかむとか、いう他の方法での異常の発見があると推定します。
誤解されていますがNHKの遠く離れたところからの観測カメラはヘリコプターで飛ばして撮っているものであり、常時撮影されているものではありません。今時点での映像をタイムリーに報道できる体制ではありません。17:33にNHK報道局科学文化部のツイートで異常が入ってないという情報がでたのを確認できました。
http://twitter.com/#!/nhk_kabun/status/56635775072223232
@nhk_kabunNHK報道局科学文化部17時半現在、異常は入っていません。現在も原子力安全委員会の会見は別の話題(speedi)でやりとり中です ライブカメラの映像の件は確認しています RT @nao_nao1102: 福島原発が爆発ってほんとですか?NHKはちゃんと報道してくれますよね?
デマを減らしたいのであれば、情報の伝達スピードをもっと上げ、リアルタイム化をめざすべき時でしょう。
そして、複数のリアルタイムなモニタリング方法の提供が必要です。ライブカメラは必要とされるときに多くの人が見ても止まらないよう、高負荷に耐える設計が必要ですし、放射線量か何か異常を早く検知できるものを複数、東京電力福島第一原子力発電所の近くに置くべきです。拡散シミュレーションもそういう異常を早期に検知する仕組みとペアで初めて活きます。可能であればグリーンピースとか批判的な立場の監視もあればいいでしょう。
疑心暗鬼で不安がデマとなってリアルタイムに広がる時代に必要なのは、リアルタイムな情報の発信であり、複数ソースによる情報の正確性の担保です。早急な対処を期待します。