アドビがWeb解析のオムニチュアを買収した理由とは?
買収した理由は、二つありそうです。まずは、公式見解で触れられているように、
Adobe、Web解析のOmnitureを18億ドルで買収 - ITmedia エンタープライズ via kwout
Web制作・配布のAdobeとWebアクセス解析やそこからのWebの最適化というOmnitureのソリューションを一体化させて一貫したサービスを提供するというものです。私が今後の想像として、CRMとかEメールマーケティングツールと連携させる発展させるのでは?と考えたのもこの路線です。
もう一つの理由は、Microsoft Silverlightや、Ajax、 Safari/Webkit そしてHTML 5などのRIA(リッチインターネットアプリケーション)フレームワーク間の戦いで勝ち残るためというものがありそうです。Nifty-SERVE時代からの古い知人 衰弱堂さんのエントリー すべてがFになる? この線が実は本当ではという気になりました。
そして、Adobe Flashの弱点の一つ、検索エンジンにヒットしにくく、Webアクセス解析での効果測定もしにくいことをアクセス解析ツールのOmnitureとの連携で解消していこうという戦略はメリットがありそうです。
ただ、最近iPhoneな人になってFlashの無い世界であまり困らない自分に気づいた私としては、今の、Adobe Flash / Adobe AIR で、マルチデバイス対応しにくいことから、避けられるのではという感覚を持っています。また、Adobe Flash技術は、デザイン要素の強いものとして、普及していて、一般的なWebページ制作者には少し遠い技術だからというものもあります。ビジネスロジックやプログラムを組む人とはさらに遠い世界になります。
いずれにしろ、エンタープライズITとコンシューマー向けITの技術要素が一つにまとまりベンダーも統合が進む中で、まだまだ企業の合従連衡が進むと予想しています。フロントエンドとバックエンドの連合に意外な印象を持った人も多いでしょうが、この買収はまだ始まりにすぎないと予想しています。
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