4000万人が遊ぶ超ヒットiPhoneゲーム「Angry Birds」、課金と広告モデルで月売上2億円超え
「Angry Birds」をご存知だろうか?
発売は2009年12月。日本ではさほど注目されていないが、米国、英国など、全世界で超ヒットを続けているiPhoneゲームだ。開発元はフィンランドのRovio社で、最も売れているのはiPhone版だ。
ただしゲームははやりのソーシャルゲームではない。Apple Game Centerに対応した、とてもシンプルなパズルアクションだ。ゲームがどんなものかは、こちらの動画を見ていただければわかるだろう。
超ヒットしたiPhone版に続き、iPad版、Palm版、Android版を開発。また、Season版など派生タイトルも登場。さらには、ニンテンドーDS、PSP、PS3向けも現在開発中だ。
で、この超ヒットゲームの収益モデルが公開されたので報告したい。
まずダウンロード数は4200万回に達しており、うちペイド・ダウンロードが1200万回。なんと30%近い有償率だ。(残り3000万回はFREE版である「Angry Birds Lite」、限定12画面のもの)
ダウンロード単価は国やプラットフォームによって異なっている。例えばiPhone版は米国で0.99ドル、日本で115円。またiPad版は米国で4.99ドル、日本で600円など。
ただ圧倒的にiPhone版が売れているので、シンプルに単価を100円と設定すると、1200万回 × 100円 = 12億円 を、約1年間で稼いだことになる。
しかも驚きなのはこの10月に発売されたAndroid版だ。Android Market は国によってルールが異なり、複雑なため、Revio社はFREE版として提供し、広告モデルにしたところ、なんとすでに月100万ドル(約8400万円)の広告収入があるという。
つまり、iPhone系からはダウンロード収入、Android版からの広告収入をあわせると、現時点では優に月間2億円を超える収入を単体ゲームであげていると予想される。
ちなみにRovio社は年初に社員数12名、現在は40名。かなりウハウハ状態のようで、今後は多面的なプラットフォーム展開、さらにテレビ広告なども検討中とのことだ。
とにかく、このゲームは愛されている。例えば、こんなトレーラー動画が、YouTubeで1100万回超も再生されているのだ。
iPhoneゲームは、ゲーム内課金をするソーシャルゲームはともかく、単純なダウンロードゲームで設けるのはかなり困難なこととされていた。が、はやり世界市場でのヒット作となるとスケールが違うようだ。
ということで、もし未体験の方がいれば、無料版もあるので、ぜひ試されてはいかがでしょうか?
ちなみにiPhone無料版は こちら です。
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