クラウド(雲)の向こうにサン(陽)が見える
・・・なんてダジャレは1,000人ぐらい言ってるでしょうね。
さて、本日はサン・マイクロシステムズ様のOpen Cloud Innovation Forumのパネルに出席させていただきました。パネルの皆さま、コーディネータの方、お世話になりました。詳細は別途記事が載るでしょうから割愛させていただきます。しかし、大変な数のお客様が来られていてびっくりしました。
他のセッションを拝聴したり、パネラーの方々とお話した際の感触では、お客様あるいは同業の方々は、クラウド、SaaSなどの横文字の意味するところがまだよく理解できていなかったり、あるいは、各社がどう出るかといった手探りの中にいるということが良く分かりました。
そもそも、SaaSはソフトウェアベンダが業態を変えたもの、そして、クラウドはハードやデータセンター等のプラットフォームベンダが業態を変えたものですが、上位のソフトウェアから下位のプラットフォームに至るまで、お客様がこれまで触ってきたものばかりです。それがネットワーク越しに使えますよ、と言ったことろで、得られるものが同じであれば、「何が良くなるのか?」と思うのは自然なことです。
コストが下がります、というのものイマイチ説得力に欠けます。クラウドやSaaSというビジネスモデルには、ベンダ側が「サブスクリプション」というレンタルモデルによって収益を安定化させようとする狙いが含まれています。彼らは「従来より儲けよう」と考えているはずですから、コストが劇的に下がるというのも考えにくいことです。
すなわち、今のままではお客様にメリットを伝えられないだろうと思います。現在のSaaSやクラウドをさらに超える付加価値がベンダ側に求められています。
今後は、サン・マイクロシステムズ等がコンセプトとして打ち出すホスティッド・プライベート・クラウドが最もお客様にアピールするのではないかと思います。その上で、「クラウドの次」の付加価値はリソースではなく、そのさらに上を行くヒトの知恵なのではないでしょうか。それは、「リソースの完璧な運用保守」、最近の言葉でいうと「200%の持続可能性」だと思われます。それは単なるリソースの監視や修理、復旧ではなく、運用の提案や最適化を含み、さらには、ROI分析からIT戦略の提示まで含むはずです。場合によっては業務提案や経営戦略までも含むかもしれません。中小企業においても、顧客がリソースを手配するのはなく、顧客の経営状態に応じてリソースが手配される時代。そうあらねば・・・と思う今日この頃です。