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コンビニで他人の住民票が交付された件

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既に多くの方の関心は、IPAのWebページリニューアルによるリンク切れに移っているようですが、当然過ぎて改めてコメントすることはないので。
一方、本件は発覚が居住地の横浜市であり、個人的な関心度が高いままです。さて、以下の記事も、富士通Japan社の発表も、何が起きたのか、よくわかりません。
富士通、コンビニでの住民票誤交付について謝罪 原因は負荷上昇による"遅延"
「Fujitsu MICJET コンビニ交付」サービスで発生した印刷障害について

同社の発表には以下のようにあります。

コンビニエンスストアで証明書交付申請をされる方が増加し、取引負荷が高まったため、印刷処理における遅延が発生いたしました。この遅延に起因し、システム上設定されていたタイムアウトの上限を超える状態となり強制的な印刷処理の解除が生じ、次の印刷イメージファイルを誤って取得したため、申請された方とは異なる住民の方の証明書が発行されました。

タイムアウトになり、印刷処理の解除、まではわかりますが、説明は何段階か省略されているようで、なぜ関係ない人の証明書が発行されるのかはわかりません。

次の記事はもう少し詳しいです。
コンビニ交付で別人の住民票が発行されるバグ、富士通Japanが原因を説明
アクセス集中で処理が遅れた際にタイムアウトとなってロックが解除された。同時期に申請した別の利用者が当該ファイルをつかめる状態にあったため、別人の住民票が印刷されるトラブルにつながった

深読みすると、ある人(A)がタイムアウトしてロック解除されたことにより、別の人がAの住民票を印刷してしまった、ということでしょうか。そんな単純なことが起こるとは、まさか、同じファイル名を使うとか、単純にキューの先頭をとるようになっているとか、していませんよね。

少し疑り深い担当者ならば、今回のようなことは設計時に気づきそうなもの。品質はそのようなことが多いですし、危機対策で重要なのも想像力。しかし、担当者の想像力に頼る人依存にならないよう、設計手法等があるのも事実。富士通Japan社の発表では、本件は修正したことと、テストの強化・総点検、運用監視の強化に取り組む、とあります。社会に対する大きな貢献として、真の原因が何だったか、概要でも公表してもらえないでしょうか。

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