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iOSとmacOS標準アプリのデータ収集設定の困難さ等の研究がありました

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タイトルが長ったらしくて申し訳ありませんが、以下の研究発表です。
Keeping your data from Apple is harder than expected
この中から参照できる、論文タイトルはPrivacy of Default Apps in Apple's Mobile Ecosystem。フィンランドAalto University所属研究者の発表です。

ものすごく要約すると、iOSとmacOSのプライバシーや情報共有の設定がわかりにくい上、Appleの説明ではiCloud等に送られるのかわからないデータがあることを問題視し(確かに問題です)、ユーザーサーベイでそれを裏付けています。その上で、例えば、ベンダーはそのエコシステム内でユーザーデータがどのように共有されるか、わかりやすく示すこと、のような複数の提案が書かれています。

iOS等のプライバシー設定が分散されていたりして、わかりにくいのは賛成です。ただ、iCloudに送られたからと言って、他のユーザーと共有されたり、Appleが使用するとは限らないのにも関わらず、その区別をしていないのは問題と思いました。ただし、それを明らかにしていないAppleがまず問題でしょうけど。

おそらく、データ収集には次くらいのレベルがあると推測します。

  • 全く収集(記録)しない
  • 収集したデータは、そのアプリのみで使われる
  • 収集したデータは、端末内にとどまるがアプリ間で共有される
  • 情報をiCloudに送るが、共有は同じユーザー内にとどまる
  • 情報をiCloudに送り、設定により他のユーザーと共有する
  • さらにAppleが利用する

AppleはOSが扱うデータそれぞれについて、このようなこと明確にするとともに、設定変更ももっと容易にすべきと思いました。

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