悩める中小企業経営者に向けて、ITと経営をいっしょに食べてやさしく噛みくだく試み

ネットの価値は水道であってダムじゃないなと、年初のご挨拶に変えて。

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あけましておめでとうございます。
昨年はここに一度しか書いていませんのでこう言うのも変なのですが、今年もよろしくお願いします。
(今年は、もうちょっと書くよう努めます)

昨年末にRAID装備の家のファイルサーバーを無事に入れ替えやれやれと正月を迎えていると、Facebookのコメントで、とある尊敬する知人の方が「データふっ飛ばした!」という書き込みをされてて、腹立ちまぎれに(とご本人は書いていらっしゃる)「100年後だかに残っているものは絶対にデータではなく紙だ」みたいな話を書いておられたのですが、クラウドベンダーに勤める私でもさすがに今のデータが100年後に普通に見ることができるかとか、残っているのかということには懐疑的です。

改めて思ったのですが、本来クラウドの価値ってデータの倉庫ではなく、流通にあるんでしょう。つまり道路です。

こういう話はインターネットの出始めから言われていることですが、クラウドになって巨大な倉庫がネット上に立ち並び、ついつい倉庫に目が行ってしまうようになりました。
しかし、銀行がお金を流してなんぼの商売であるのと同じように、クラウドもデータを流してなんぼの商売であると思います。流して価値を上げていくことで収益がでますし、より多く世の中に貢献できます。

もう一つ、正月休みにあらためて考えさせられたのが、流通によるものの値段の差です。
あるデジカメの予備バッテリーを買おうと思ったのですが、そのバッテリーは希望小売価格が5,600円します。
これがamazon本体では3,530円で買えます。しかし、同じamazonでも店によっては2,500円で買えます。
さらに並行輸入品だと、なんと1,080円で売ってます。
さらにさらに互換バッテリーと呼ばれる純正ではない品物だと最低価格が410円まで下がります。

ものは試しと410円(送料込み)の互換バッテリーを購入して、年末年始なのにたった2日で届いたそれをテストしたところ、純正の6割以上の持続時間を記録してくれました。

価格破壊どころではないレベルです。

海外生産とかすぐ思いつくのですが、国産メーカーの純正品もmade in japanとは書いてありません。
ですから、作っている工場の原価が価格を決めているわけではなく、途中の流通経路でほぼ価格が決まっているのでしょう。

これこそ、まさしくクラウドの力、悪い言葉で言えば「中抜き」の成果になるわけです。
もちろん安い品物にはリスクもついて回りますから、なんでも安ければいいと言うものではありませんが、余計な経費を掛ける必要はありません。
高く売る戦略と、高い価格になる構造は全く別の問題であって、いくつかの企業で紙の伝票を処理する手間と、トラックでいろんな倉庫を転々とする時間も経費も、消費者と企業の両方にとって無駄でしょう。

価格のみを追求すれば、410円という戦略もあれば、それにサポートや保証、安心の付加価値をつけてもっと高く売る戦略(消費者にとっては選択肢)もあるでしょう。
しかし、高い付加価値をつけるからといって倉庫を転々とする必要も無ければ、紙の伝票をあっちこっちで転記させる必要もありません。

いくつかの業種を担当しておりますと、規制や法律で価格が変えられない業種というのもあることがわかりますが、その中でもサービスの質を上げて規模を拡大(もしくは効率化)することはできるわけで、それがamazonやAppleなどの巨大資本ではなく普通の会社でもできることがクラウドサービスの活用の利点ではないのかなと思います。

サイボウズは、グループウェアの会社です。グループウェアを私たちは「チームワークを支援するツール」と定義付けていますが、支援の方法は「情報流通の活性化」によってです。

クラウドになって情報流通で支援できる範囲は、企業内から企業や国をまたいでダイナミックなショートカットやスピードアップができるようになりました。

人が動けばお金がかかります。先のバッテリーは410円ですが、例えばこれは誰かが客先へ伺って30分かかって往復する人件費より小さな金額です。ちょっと「忘れ物」とかちょっと「確認漏れ」とか「共有漏れ」が出ると軽く浪費してしまいます。
日本の中には、まだまだこういう無駄な浪費を無くすことで運転コストを下げられる業種はいくらでもあり、むしろそういう業種こそ、これからの私達の生活を支えてゆく大切な仕事です。

そういうわけで、特に私に関しては今年は医療福祉(特に院外)と建設関係に注力して、クラウドの可能性を広げて行きたいと思っております。すでにいくつかのプロジェクトは走っておりますが、どれも今までには無いスケールで大胆な「情報経路の中抜き」ができるものです。

今年の終わりに、どれくらいの組織のどれだけの無駄を削減できたか年末に振り返ることができるのを楽しみに一年間頑張りたいと思います。本年もよろしくお願い致します。

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