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報連相禁止の未来工業は、アジャイル経営?

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サイボウズ Office 9のセミナーでは、「いまどきのプレイングマネージャー」のマネジメントの方法として、「報連相」禁止!をお勧めしています。
半分ネタだったりするのですが、本当に実践している会社もあるのですね。

「ホウレンソウ」禁止で高収益 未来工業の常識破りの社員操縦術

「常に考える」。廊下、階段、トイレ…。未来工業の本社内で、いたるところに張られている標語だ。総務部の杉原創紀さんは「当社のモットー。ホウレンソウ禁止もこの理念に基づいています」と話す。ホウレンソウ禁止は、1人ひとりが自ら考える自発性を重視したためだという。(中略) 上司への報告は必要最小限にとどめる。業務の遂行は自分で考え、自分の判断で進める。必要と判断するなら上司の許可をあおがなくても出張は自由。杉原さんは「すべて相談する義務はない。その前に自分で考えてやってみようということです」

オルタナティブ・ブログでも高橋さんが取り上げられていますが、スピードと今までにない発想を求めるため、「自分で考える」自主性を尊重することが大切になってきています。


ソフトウェアの開発においては、要求要件をまとめて仕様を完全に決めてから、開発、検証を行ってゆく従来のウォーターホールモデルから、クラウド時代になって作りながら仕様を決めて(変えて)ゆくアジャイルモデルへの変化が始まっていますが、これは元々は経営手法の変化とスピードにシステム開発速度が追いつかないところから要求が出てきているもの。

大企業では、それでも経営スピードが「遅い」と批判されがちですが、未来工業の「報連相禁止」は、社員の自主性を活かして、経営スピードを上げる工夫の一つでしょう。
企画をきっちり決めて進めるのではなく、逐次最小限の報連相で状況を共有しながら、走りながら考え、変えてゆくのはまさしくアジャイル経営ですね。

前例を踏襲すること自体がリスクとなる世の中、年配者のアドバイスもそのまま実践できるものは少なくなりました。若い社員の自主性を重んじると言いながら、対面での報告ついでに長々と説教や自慢話をしてしまう上司もまだまだ多いことかと思います。
報連相それ自体が、自主性を奪い、スピードを損ねていることはないか、再考してみてはいかがでしょうか?

で、報連相禁止としてもきっちり状況を共有できるのは、サイボウズのクラウドです。
ここから長い演説をしたいところですが、それはまた次の機会に。^^;

※ちなみに未来工業さん、建設業時代は本当にお世話になりました。
 ちょっと部材が足りないときに、どこでもちゃんと欲しい物が売っているんです。アジャイル職人?の強い味方です。

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