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悩める中小企業経営者に向けて、ITと経営をいっしょに食べてやさしく噛みくだく試み

汎用ビジネスマンで終わりたくない私へ

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あけましておめでとうございます。
遅ればせながらの2012年初ブログです。

これまでもクラウドやモバイル、ソーシャルについては、関心も持ってきましたし、ビジネスモデルとかソリューションとか、それなりに社会に与える影響というものも考えてはいたのですが、昨年はもっと深いところで変化を肌で感じる年になりました。

変化の各々を挙げてゆくとキリがないのですが、ひとことで言うとフリーミアムに代表されるような、フリーとプレミアムの二極分化です。
底辺が全部フリーというわけではないのですが、ITソフトに限らず、いろんな業界や商品やサービスが普及品と付加価値のついた高級品に分かれてきていて、しかも普及品の品質が「安かろう悪かろう」ではなく、「安くてもすごいんだぞ!」になりつつあります。

代表的なのはやはりApple製品で、アルミニウム削りだしやらサファイヤガラスやら高詳細度液晶やらの高級素材をふんだんに投入して、すばらしいデザインと手抜きのない仕上げで、プラスチック製と短納期で性能と安定性を犠牲にしたコストダウンを行ってきた端末の市場へ降りてきました。

古くはゲーム機業界が、そして10年前にマクドナルドやユニクロが、5年前にはダイソーが同じようなことをやりましたが、手法としてはどれもグローバルに近いレベルでの圧倒的な数量確保によるコストダウンモデルです。
何十万個で大成功みたいなビジネスモデルのところに、突如として何千万個売ることを想定した別次元のものがやってきたようなものです。

そして、クラウドがそのビジネスモデルを加速させてます。その圧倒的な数量をプラットフォームにしてソフトやサービスの流通を行い、後押しするソーシャルメディアの大流行で安価で素晴らしいサービスが広がってゆきました。

今まではカテゴリーごとの商品に下級、中級、上級があったのですが、このモデルのおかげで下級の価格で中級がでるようになり価格的には普及品と特別品しかなくなった感があります。

そして、ちょっと違うかもしれませんが、クラウドやソーシャルメディアが情報やサービスの流通速度を劇的に引き上げたことにより、ビジネスマンの階層も二極分化させていっているような気がしてます。

従来のプロの定義は、「専門的な知識、技能を持つ人」で、その知識や技能を「資格」や「免許」が保証していたのですが、情報流通の速度が劇的に速まった結果、資格や免許レベルの知識を持っているだけでは「汎用プロ」で、そこから新しいコンセプトやソリューションを生み出せる人だけが「ホントのプロ」になりつつあります。

インターネットのおかげで、知識を調べることは誰でもできるようになってきました。そして、クラウドの恩恵に預かるビジネスマンは、時間も場所も関係なくお客様とやりとりをして、東京だろうが地方だろうがアメリカだろうが自由自在にコミュニケーションしてしまいます。
トッププロの動きが自由自在になり、ビジネスの革新速度が速くなって、取得した知識がすぐに古くなった結果、地域や業界の中に守られていた普通の「汎用プロ」の価値がどんどん下がってきています。

ユニクロのフリースも悪くないのですが、いい年したおっさんにもなってその価格で取引されるのも困るなあ、と思うのです。
いまだ、自分の価値が何かよくわかっていないダメビジネスマンではありますが、今年は汎用ではない何かの価値を持てるビジネスマンを目指したいものです。

さしあたっては儲からないと言われ続ける地方や中小企業市場(SMB市場)において、今までと違うクラウドという武器を手に、いろんなプロの方々のお力を借りながら、誰でも使えて便利で安価な汎用クラウドサービスにチャレンジしてゆきたいと思っております。

ややとりとめのない文章で恐縮ですが、本年もよろしくお願い致します。

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