P1010092 社内で真剣にコミュニケーションについて日々あれこれ考えている、あるとっても優秀な仲間から質問を受けました。「これだけオープンにブログとかやっていて、なにかあった場合にはどうするのか。」

いい質問です。そして、それは、私たちのメッセージを伝える絶好の機会となりました。

脱線しますが、質問を受ける、ということは、自分のメッセージを伝える絶好のチャンスなのです。

P1010032 コミュニケーションをインタラクティブにする挑戦にはリスクがつき物です。私も実名でこうした場面に出ているわけですから、当然個人情報の積極的な提供、という観点ではリスクも介在するでしょう。しかしよく考えてみると、延べ13年超、この広報という仕事に私自身携わっている故、ニュースリリースのあちこちには、連絡先として私の名前が書かれています。つまり、私のことは常に知ろうと思えば知りうる状況にあるわけで、いまさら、隠れようなんて、そんなことは不可能なのです。そのような自覚があるのですね。おそらく同僚のWakiさんや、同じオルタナブロガーの面々も同じだと思うのです。

重要なのは、なにか情報発信をした場合に、それがポジティブであろうと、ネガティブであろうと、ニュートラルであろうと、まずは認知し、受止め、自身のメッセージや、主張をクリアに発信して、場合によっては相手の理解に働きかけることだと思うのです。一方通行の発信主義にすることなく、受信(到達)主義を重んじて、可能な限り、インタラクティブにコミュニケーションを行うことで、何がよくて、何が問題なのかが明らかになっていくのだと。その明らかになったことが、次のイノベーションに欠かせない財産になるのだと考えているのです。

P1010062 PR2.0を勉強し、その学んだことや、実現性について第三者に問いかけると、必ず「あぶない」、とおっしゃる方がいます。リスクがあるという意味で、そのご指摘は間違いではありません。しかし、世代の後ろを振り返ってみると、デジタルネイティブといわれる10-20代の若い世代が社会人になり、あと数年もしたら中堅社員として活躍をしてきます。彼らは私とはまったく異なるプロトコルでコミュニケーションを行うのです。当たり前のように、電話や、面談と同じ水準でデジタルメディアやWebサービスを使いこなす彼らがビジネスの中核になってくるとしたら、その潮流を無視することができるでしょうか。

恐縮をしつつ、著名な栗原潔さんが2007年6月に書かれた記事中の、Enterprise2.0を提唱したアンドリューマカフィ氏の言葉が、大変印象的なので、ここで引用をさせていただきます。

「ブログのようなソフトウェアを企業で導入すると、遊び目的で使う社員が出てきて業務に差し支えるのではないか」という旧世代の典型的な拒否反応に対応することがあるだろう。この点について、マカフィー教授は以下のように述べている。  ブログなどのツールを導入すると社員同士が「今晩、ポーカーはどうだい」というような仕事以外の話に使うのではないかとの懸念し、導入に躊躇するマネージメントがいるようだ。しかし、私はそういうマネージメントに問いかけたい――ブログが導入される前には、仕事中にポーカーの話をする社員はいなかったのですか?

現実のVerbal Communicationでは、例えば月曜日に出社すると、週末のゴルフの結果や、テレビの話や、前日のニュースやゴシップについて話に花を咲かせることはあるでしょう。つまり、2.0のアプローチは、日常の会話となんら隔たりなく、ただその会話が、拡がり、増えて、繋がっていくだけなのです。YouTubeを見たり、ブログを書いたりすることについて、それはいったいどういうことなのか、今一度思考をめぐらせてみるチャンスを創ってみるのはいかがでしょう。

さて、長々と書いていますが、もし、2.0アプローチを試みたくなったときに、私たちがしなくてはならにことはなにか。それは、次のことを自分や仲間に積極的に問いかけ、なければ創ることなのです。

  1. ガイドラインはあるか
  2. 情報発信者は、その道のプロか
  3. 責任と覚悟は共有されているか

・・・・・・・・・・・その意味は、つまり、

  1. ガイドラインがなければ無法地帯になるリスクを放置することになります。禁止するのではなく、どうすればできるのかを明確にすることです。しかし、そのハードルをむやみにあげるのは得策ではありません。なぜなら、ハードルが上がった時点で、周囲は”やってはいけないんだ”というクウキを勝手に作ってしまうからです。
  2. どんな分野でも、その道に詳しい人が情報発信をすることが望ましいという考え方です。その道、または、すべての道に詳しくない方が、情報発信をすることは、チャンスではなく、リスクを増大させます。もしプロフェッショナルがいない場合にはそれ自身を創ることを検討する必要があります。
  3. 無責任な情報発信は、リスクの源です。事実に基づかない発言は、あらゆるリスクを増大させるばかりです。必ず、発言に責任を持ち、そして、イノベーションにはリスクがあるのだという、覚悟を決める、そういうところからこそイノベーションは始まるのだと考察しています。

Img_1407 また、時代がそのような潮流である以上、コミュニケーションが変化していくのは不可避の現実だという見方です。必然ならば、きちんと流れに乗ることも必要なのではないか。環境が変化しているのに何もしないで待っているのは、あまり面白くないですから。

*許認可事業体の場合は、監督官庁の指導、法令、制度などによる制限があるため、上記のことは必ずしも当てはまりません。ごく一般的な民間企業や個人に当てはめて読み取って下されば幸いです。

*本内容は事実に即しながら、個人的な見解を含めて記述しております。日本オラクルを代表をしての記事ではありません。予めご了承ください。

*参考文献:ゲイリーハメル著「経営の未来」、田中克己著「IT産業崩壊の危機」、クレイトンクリステンセン著「イノベーションのジレンマ」、日経コンピュータ2008年6月1日号

NewTama

Special

- PR -
コメント

コメントを投稿する
メールアドレス(必須):
URL:
コメント:
トラックバック

http://app.blogs.itmedia.co.jp/t/trackback/77444/14128725

トラックバック・ポリシー


» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP


プロフィール

玉川岳郎

玉川岳郎

日本オラクル広報室長。
「ニュータイプになろう!」と、広報の枠を超えた様々な試行錯誤で縁ジョイ・ライフ。
Twitter:Wagamatt
自己紹介ビデオ

詳しいプロフィール

カレンダー
2012年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29      

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 富士通元社長の山本卓眞氏が残した次代へのメッセージ
富士通の社長、会長を務めた山本卓眞氏が亡くなった。哀悼の意を込めて、日本のIT産業界の大御所が残した次代へのメッセージを紹介しておきたい。(2/6)

news094.gif Facebook就活はもう古い?
約260人のブロガーが、ITにまつわる時事情報などを日々発信しているビジネス・ブログメディア「ITmedia オルタナティブ・ブログ」。その中から今回は「就活」「都心の雪」「ソーシャルメディア」などを紹介しよう。(2/4)

news094.gif 東北をコットンの生産地としてブランディングしたい──リー・ジャパン・細川取締役
塩害に強い綿の生産で東北に新たな産業を作りたい。オーガニックコットンの採用など、環境負荷を下げるジーンズ生産に取り組んできたリー・ジャパンの新たなチャレンジとは──。(1/30)

news094.gif 東北から始まるイノベーション
企業のICTを活用と若手IT技術者による東北発のイノベーションが、中長期的な震災復興の鍵となる。(1/27)

news094.gif 貧困国の雇用を創出する印刷屋、丸吉日新堂印刷の挑戦
全国から約2万7000件の名刺制作を受注をする札幌の小さな印刷会社の成功の秘密は、地道な社会貢献にあった。(1/16)

Special

- PR -

サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ