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プライベートクラウド構築の裏ワザ:ハイパーコンバージドでOpenStack

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ハイパーコンバージドシステムについて、特に最近多く耳にするようになってきました。 プライベートクラウドの構築を検討する際に、コストを押さえつつも信頼性の高いインフラを求め、また社内に経験豊富なエンジニアがいないような場合には有力な候補となるでしょう。 本ブログの今年1月のエントリーでも紹介した Nutanix がハイパーコンバージドシステムの代表例です。

Nutanix の主な特徴は以下の通りです。

  • ハイパーコンバージドとして1台に集約できる。
  • ハードウェア、BIOS、ハイパーバイザーまでを、NUTANIXのUIで一元的に管理できる。
  • BIOS、ハイパーバイザーのアップグレードが無停止かつボタン一つで可能。
    • アップグレードはユーザーやサーバー管理者の負担が大きい作業であるが、メーカー側で検証済みの組み合わせのためユーザーがあらためてテストする必要はない。
    • もちろん、無停止でアップグレード可能。しかも、無停止のためのローリングアップグレード処理も全自動で行われる。
  • SDS(Software Defined Storage)部分の信頼性が高い。HDD障害時のRAIDリビルド最中などの単一障害点と成り得る状況が生じない。また、従来ボトルネックとなっていた大量のWrite時のパフォーマンスダウンへの対応はSSD容量の増加によって解消されている。
  • Oracleのライセンス対応(ソケット単位ライセンス)として、1ノード1ソケット、合計4ノード4ソケットのモデルも有り。1台でOracle RACを組む際に有効。
  • ハイパーバイザーの自由度が高い。 VMware, Hyper-Vなど。 また、NUTANIX製のAcropolisが無償バンドルされている。
  • NUTANIXオリジナルに加えて、DELL。そしてLenovoからも販売されている。
  • VMwareや他のクラウドから Nutanix への移行ツールを提供。

一方で、先日開催された OpenStack Summit Austin においても紹介されていた OpenStack ユーザーサーベイの結果によると、OpenStack 導入の理由は上位から、1)標準化、2)ベンダーロックインの回避、3)インフラのデプロイ時間の短縮でした。 

しかし、最も重要視している理由の上位から見てみると、1)コスト削減、2)運用の効率化、3)インフラのデプロイ時間の短縮の順となっています。

導入や維持保守のためのワークロード (≒人件費)も含めたコストを抑えつつ、、運用は効率化したい。 ここまでならば、Nutanix のようなハイパーコンバージドシステムがよさそうです。 その上で、もはやディファクトスタンダードとなりつつあるOpenStackのインターフェースに対応し、アプリケーションの可搬性を持たせてベンダーロックインを回避したいということになると、ハイパーコンバージドで OpenStack という選択肢が上がってきそうです。

先日米国テキサス州オースティンで開催された OpenStack Summit では、スポンサーにもならず展示もしていなかった Nutanix ですが、先にあげたユーザーの要件にフィットしそうな OpenStack 対応ソリューションを発表していました。 展示はしていなかった Nutanix でしたが、Summit 参加者のコネクションによって Nutanix のOpenStack担当の方とお会いでき、デモを見せてもらいながら詳細な説明を聞きました。

結論から言うと、特に社内に技術者が少ない日本の企業においてプライベートクラウド構築を検討する際には非常に良いソリューションのように思いました。 ユーザー視点(アプリケーション担当者)では、純粋なOpenStackそのものですが、裏側は信頼性やパフォーマンスの実績がある Nutanix そのものであり、ハードウェア障害などへの対応は半自動化されています。 また、システム資源が不足した際の拡張(追加)に関しても、ユーザー自身で行えるほど自動化されていることに加えて、Nutanix 社がハードウェア、ソフトウェア、そしてOpenStackまでを One Stop でサポートしてくれるとのことでした。

OpenStack エンジニアの視点からみると、柔軟性に難があったり、一部機能が動かない/足りないなどの指摘もありますが、プライベートクラウド構築検討の際には有力候補のひとつにあげるべきでしょう。

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