セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

人類社会の難しさ

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ちょうどスイスに来ているが、久しぶりに観光の名所に来て、ちょっと街が汚くなったな、安全さがなくなったかな、という印象を持った。煙草の吸殻が随所に落ちているし、どうもちょっとおっかない若者の姿も目にする。

永世中立国宣言をし、医薬、精密機械、金融、そして観光で安定的な経済運営が出来ていると思っていたこの国ですら、リーマンショック以降、課題を抱えているようだ。

医薬の分野でも、再生医療分野を除いて新たな画期的な発明が出てこなくなりつつあること、精密機械では相変わらず高級品の分野では世界を牽引するが日本を始めとした他国の猛追の影響を受けていること、マネロンなどの問題解消のため、従来のような顧客情報の機密保持が当局に対しては難しくなりつつあること、などそれぞれの分野での環境が変わりつつあることも一つだろう

一方で、現地の方のご意見を伺うと、やはり移民などの受け入れで、社会の安定性を確保することが難しくなりつつあるという側面もあるようだ。

翻ってわが国のことを考えると、同じくリーマンショックそのものの影響かどうかは別にして、経済は従来のような高成長を期待できず、また従来強みとしてきた産業も競争力にも陰りが見えてきている。

そして、年金問題などを解消する一つの選択肢として、ある程度海外からの若い人材を受け入れることが考えられるし、私自身はどちらかというとこの発想には賛成である。

しかし一方で、このような事態を目の当たりにすると、人の社会の質を確保することは極めて難しいのだと感じざるを得ない。もちろん移民だけの問題ではなく、そもそも民度が低下してきているという産業社会全体の課題として受け止める必要もあろう。

ただ、安全保障とか、経済力とかいう前に、国民が暮らす社会を、どうやってより国民にとって安心で暮らしやすいものにしていくかという点は極めて重要である一方、これを実現する方法については、何ら有効な手立てが出てこないところに、この問題のむずかしさがあるのではとも感じさせられる。

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コメント

渡辺一男

私は、賃金の安い外国人労働者を受け入れる(移民労働者)ことには反対です。今の日本でも派遣労働者など、いつでも首切りができる状況です。不安定な労働環境が社会不安を齎しています。賃金の安い外国人が導入されたら、更に日本人の賃金も下がり、貧富の格差が止めどもなく広がり、社会不安は増大します。今しも、牛丼のスキヤで過酷労働を強制することが明るみにでました。雇用の安定こそが社会不安解消の道です。最近、凶悪なニュースが多くなっています。日本は昔のような安心・安全な日本ではなくなりました。

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