ソニーエリクソンの挑戦(27)~2005年8月『ウォークマン携帯電話』発売。「ウォークマン」は時代遅れ?
2005年8月12日が、『ウォークマン携帯電話』発売の前日の夜、ロンドンにて、ソニーBMG所属のアーティスト、ジャミロクワイのシークレット・コンサートが開かれました。
http://ascii24.com/news/i/topi/article/2005/08/12/657505-000.html
それで、お詫びがあります。上の記事の「MP3やAACファイルの再生に対応しているで、ソニーグループが欧米で提供している音楽配信サービス“Connect”(コネクト)だけでなく、アップルコンピュータグループの“iTunes Music Store”など、他の音楽配信サービスで購入した楽曲も聞くことができる。 」で、「アップルコンピュータグループの“iTunes Music Store”など、」の部分は「著作権管理上の問題がなければ、」の間違いでした。お詫び致します。ごめんなさい。
それで、ジャミロクワイのコンサートの前に、EMEAマーケティング担当副社長を務めるステファン・ストレイト氏のプレゼンテーションがあり、同氏は、その最後を次のように締めくくりました。「どんな人でも、僕のママでさえ、ウォークマンがなんであるか、を知っています。彼女も、すでに1つ持ってます。どうやって使うか知っています。これは、とても使いやすいポータブルな音楽プレーヤーです」と。これは、つまり、同氏は、「ウォークマン」のブランドは、世代を問わず知られていることを強調するために、こうした締めくくり方をしたのだと思います。
しかし、この時のプレス・カンファランスは、IT系のジャーナリストではなく、主にヨーロッパの音楽雑誌の編集者や、音楽関連のジャーナリストを集めて行われたもので、彼らの、ほとんどは、iPodのユーザーでした。そして、ストレイト氏の、この締めくくりに対して、あるジャーナリストから質問が出ました。「iPodとiTunesの時代に、なぜWalkmanのブランドが重要なのか」と。
これに対し、ストレート氏は答えます。「それは、とても重要だと思います。これは、26年前に生み出された、ソニーの最大の資産の1つです。すでに3億7000万台のウォークマンが売られています。ウォークマンは、携帯音楽プレイヤーの代名詞です。僕のママでさえ、ウォークマンがなんであるか知ってます。でも、彼女はiPodは知りません」。
別の記者からも質問が出ました。「ママのことはわかりました。しかし、若い人たちは、どうですか? ウォークマンは、1980年代、1990年代は輝いていました。しかし、それから十年たったいま、どうなんですか」と。
ストレート氏は、答えます。「いま現在のウォークマンは、もっともトレンディなブランドとは、言い難いかもしれません。しかし、このブランドを携帯電話につけることで、これをふたたび輝かせることができる、と信じています。そうなることに自信を持っています」と。
さて、ウォークマン携帯電話は、「ウォークマン・ブランド」を再生させることができるのでしょうか?