ソニーエリクソンの挑戦(番外編2)~サイバーショット携帯2機種発表
2月6日にロンドンで開かれた記者発表会では、2006年夏に発売されたサイバーショット携帯電話の、累計販売台数が累計450万台に達したことも明らかにされました。サイバーショット携帯といえば、ウォークマン携帯に続く、ソニーとソニーエリクソンのブランド・コラボレーションによるものです。
サイバーショット携帯の最初のモデルは『K800』という機種ですが、これのバリエーションとして、『K790』という機種もありました。この2モデルデザインはまったく同じなのですが、その違いは、『K800』が3G/GSM対応であるのに対し、『K790』はGSMにのみ対応している、ということです。3Gが普及していない地域では、割安な、GSMのみ対応モデルを投入することで、サイバーショット携帯の先進的なイメージを保ちつつ、販売台数を増やすという戦略をとっており、中国市場などで、うまくいっているようです。
そして、2月6日に発表されたサイバーショット携帯の新機種『K810』にも、同じようなバリエーションが用意されていました。『K810』が3G/GSM対応、『K818』が中国市場向けで、これはGSMにのみ対応したモデルです。
また、もう一機種の『K550』は、GSM対応した機種しか発売されません。こちらは中国以外でも発売されます。この『K550』は、中国で開発・デザインされたものです。左の写真の方が、プロダクト・マネージャーのリ・ヨンガンさんです。リさんは、「サイバーショットのイメージを保ちつつ、シンプルなデザインをこころがけた」そうです。ちなみに、リさんの名刺に書かれていたソニーエリクソンの中国名は「索尼愛立信移動通信産品」でした。
あえて、少しスペックを落とすことで、3Gが未発達な地域や割安な端末が欲しいユーザーに向けてのビジネスを展開するというのは、戦略としては間違っていないと思います。
その一方、2月6日の記者会見では、次のような質問も出ました。それは、「日本では、ブラビア携帯も発売されているが、これはイギリスや、他の地域でも発売されないのか」という質問で、イギリス人記者も、日本で発売されている高機能携帯電話について、よく知っていることを物語っています。ただ、ソニーエリクソンとしては、今のところ、日本以外で、ブラビア携帯が発売する予定は無いそうです。