【特別レポート】携帯電話用OSの市場予測
英国ロンドンでは、5日から7日にかけて、携帯端末向けのOSとアプリケーションに関するセミナー"Mobile Application Platforms & OS" (主催:Informa Telecoms & Media)が開催されました。その中から、OSの市場予測に関する部分をレポートします。
まず、Informa Telecoms & Media, UKのアナリストGavin Byrne氏によると、世界の携帯電話の販売台数は、2005年の8億台から2011年には13億台へと増加。そして、このうちスマートフォンに分類されるカテゴリー(Feature rich low-end smartphone と Feature rich high-end smartphone )は、2005年の5000万台から2011年には3億台へと増加する、という。
一方、Nomura International, UK のアナリストRichard Windsor氏は、2010年に世界の携帯電話の総販売台数が12億台に達したところでピークに達し、その後は11億台前後で推移すると予測。同氏もスマートフォンは2010年以降は3億台を超えると予測している。
ただし、携帯電話市場全体では寡占化が進み、ノキア、モトローラ、サムスン、ソニー・エリクソンの大手4社のシェアが上がる一方で、その他メーカーのシェアは2006年の24.1%から2010年の13.8%へと縮小する。また、大手4社はソフトウェアの内製化を進める傾向にあり、ソフトウェアのサード・パーティーにとっては厳しい状況が待ち受けているという。
スマートフォン向けのOSとしては、SymbianとWindows Mobileが順調に出荷数を伸ばす、と同氏は見ている。市場予測としては、2013年にSymbianが1億7910万台、Windows Mobileが6660万台と予測している。また、スマートフォンの量的な拡大とともに、OSのセキュリティが大きな問題となってくる。
携帯電話用OSとして期待されているLinuxについては、NTTドコモ、ボーダフォン、NEC、パナソニック、モトローラ、サムスンなどが組織するLinux Consortiumが主導権を握ると見ている。ただし、同コンソーシアムの規格に準拠した端末が発売されるのは、早くとも2008年末になるため、SymbianやWindows Mobileよりも、やや出遅れることになる、との見通しを示している。
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