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急成長ロシア経済のアキレス腱

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日本企業のロシアへの進出がさかんになっていますが、最近、ロシア経済の専門家である、ロンドン大学UCLスラブ・東欧研究所のクリストファー・ゲリー博士に話をお伺いする機会がありました。

最近のロシアは、原油や天然ガスの価格高騰により、安定した経済成長を続けています。そして、天然資源の価格高騰の恩恵を受けている間に、工業の近代化を進めようとしています。

しかし、これがうまく行きそうなところは、日本の企業などが進出しているモスクワやサンクト・ペテルブルグに限られ、その他の地域では、依然として旧ソ連時代の遅れた製造設備や労働者が残されたままなのだそうです。

さらに、ロシアでは、人口減少の懸念があり、最悪のシナリオでは、現在の1億4300万人の人口が、2050年には8000万人にまで減少する、という推計もあるそうです。ロシア人男性の平均寿命は58歳と極端に短く、人口減少が経済成長の足を引っ張るのではないかとも言われています。

[参考]『週刊ダイヤモンド』2006年7月24日号

World Voice・世界の異見 『急成長ロシア経済のアキレス腱』

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