オルタナティブ・ブログ > 安藤怜のロンドン灯 >

英国ロンドン発のニュースなど

言語と国境について

»

日本語を話したり、読み書きする人の大部分は、日本という国に住んでいるため、あまり意識しないと思いますが、言語の分布と国の領土は、必ずしも一致しているわけではありません。

イギリスとアメリカでは、細かいところは微妙に異なりますが、同じ「英語」という言語が使われています。

インターネットの検索エンジンが普及し始めた頃、英語を使った検索というのは、かなり面倒くさいものでした。アメリカとイギリスには、同じような名前や地名がたくさんあるために、検索した結果がイギリスのものなのか、アメリカのものなのかがわからないからです。

たとえば、イギリスのバーミンガムにあるホテルを探そうとして、「birmingham」と「hotel」で検索しても、アメリカのアラバマ州バーミンガムにあるホテルが出てきたりして、混乱したものです。

しかし、しばらくするとYahoo!やグーグルも、アメリカのサイトとイギリスのサイトが区別されるようになり、比較的楽にイギリスのサイトだけを検索できるようになりました。それでも、まだ、イギリスのYahoo!やグーグルでは、英国外の英語のサイトがずらずらと表示されることがあります。

インターネットを知識のデータベースとしてとらえれば、世界中の情報が手に入れられることは素晴らしいとは思うものの、実用的な情報をえるためのツールとしてみると、国境は超えてくれない方が便利とも言えます。

余談ですが、数年前、中国からきた留学生に、ウェブサイトの検閲について聞いたところ、「たいていの人は、何を見たらいけないかを知っているので、そういうサイトは見ない」という返事でした。最近は、中国政府も、検閲に力を入れているようですが・・・。

Comment(0)