(011)「先を読む力」 を音楽で訓練するのも楽しい!
営業マネジャーの値打ちは 商談の先行きに起こりうることを的確に予測していく能力にあると思います。商談は組織の中の人間同士の交渉ですから正に心理戦なのです。当然そこから読みの世界が始まるのです。
元プロ野球監督の野村さんはヤマ感と読む、、ことは同じ意味合いではあるが 野村さんはヤマを張る、、、ヤマ感という言い方は好きではない、、次を読む、、という言い方を好む、、、と言ってます。読む、、というのはデータの裏付けがあっての読みでありヤマ感はあくまで感であるからだ、、、と。
営業も同じであってこの先の商談の行く末を前後・周囲の動きから次を読む力を大事にしたいと思います。
010話で直感が先にきて次にその先の予測があると書きました。
営業マネジャーの値打ちは何か?
若手営業との差は何か? 取りこぼしを最小化するには営業局面を見る直感力と次の展開を予測する力が営業マネジャーの値打ちだと思います。
先を読む力が付いた!!と営業マンが確信を持った時、貴方はマネジャーになってもやって行ける、、と考えて良いと思います。
営業マンが訓練したいことは営業局面をどう読み先行きをどう予測するか?だと思うのです。
先行きを予測できれば早く手が打てるからです。
人間は経験を積み知識が貯まってくると前後左右の情況から次に何が起こり得るか!!を予測できるようになります。洞察力と言うのかも知れません。
これは持って生まれた資質に関係するとは思いますが、訓練すれば身に付くものであり、予測する力に着目した教育・トレーニングを行うことで大きく躍進することができると思います。
よく言われる20%の営業マンで全売り上げの80%を上げている、、、というような営業組織の古くて新しい課題も予測する力の向上で改善できると思うのであります。
音楽を聴きながら一人で密かに楽しく訓練する方法があることをベートーベンの5番(運命)の出だしの2小節を使って説明します。
ダダダダーときた時に何かを感じます。そして次に何が来るのか?ひょっとしたらもう一度繰り返されるのではないか? と予測するのです。音楽を聴いていてその通りになった時、達成感を感じます。
例としては少し難解かもしれません。
作曲家も同じ人間ですから、作者が楽曲を創作している時の情景・感情がある訳です。
その情景・感情に少しでも近づけば次に出てくる音や旋律が想像できてくるのです。
そこがビジネスの商談に似ている!と著者は思い、CDやコンサートを聴くときにできるだけ次にどういう音、旋律がくるかを想像することにしてます。
野村監督のID野球はデータの裏付けを重視して読みの徹底を図って弱者が強者を破るという手法で弱小チームを再生しました。万年Bチームだったヤクルトを3度も日本一にしました。
営業の場合データに相当するのが、お客さんを取り巻く状況とかやり取りであってその先の商談の行く末を読む材料なのです。それは努力すれば鍛えることが出来ると私は思っております。
企業組織が外部から製品やサービスを調達する際、競合があるだけではなくお客様側にいろいろな考え方があり、特有な組織・人間・力関係があり、単純な営業行為で突破できるものではありません。
これをやったらお客さんはどう動くか、動けるか、予測した上で、営業戦略、シナリオを考えて行動し勝利への道筋を切り開いていく、、その根本能力が予測する力です。