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カルロス・ゴーンさんが「私の履歴書」で教えてくれたこと(052)

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日経新聞の新年を飾る「私の履歴書」に日産自動車のカルロス・ゴーンさん(会長兼社長)が登場してから早1ヶ月が過ぎ今日最終回を迎えました。
最終回の今朝31日、「来日から18年,この信じがたいほど素晴らしい国(日本)から多くを学び、私は明らかに違う自分になった。日本はもう私のアイデンティティーの一部だ」と結びました。素晴らしい一言だと思いませんか?

折角のゴーンさんの登場であったが、落ち着いて日経新聞を読めなかった人がいたかもしれません。何故かというと、
米国新大統領トランプ氏の就任式その後の大統領令の連発で、多様性を排除するような奇異な米国大統領に次第に米国民のみならず日本を含めた世界の人々に危機感が募る最中の連載であったからです。
一方、
立場・年齢を問わずゴーンさんから何かを学び取ろうと食い入るように読んでいた人も多かっただろうと思います。
読めなかった人は、電子版登録無料会員になればダウンロードして無料購読できます。
http://pr.nikkei.com/lp/autobiography/?n_cid=DSPRM1396&YKW&waad=qEjbQQcH

(052)話は、M&Aやグローバルなアライアンスで、文化の異なる外国人と仕事をすることが当たり前となった時代、
1999年以来18年間を要してルノー、日産、三菱自動車との提携アライアンスを成功させたゴーンさんは何を大切にしてやってきたのか?について触れてみたいと思います。

ゴーンさんが日産vsルノーのアライアンスで貫いたことは、
2つの企業が独立を守りながら、あたかも一つの企業のように高い次元で相乗効果を追い求めたことです。
具体的には、部品調達や技術開発で、1つの企業のように力を合わせたということです。
昨年アライアンスに加わった三菱自動車もこの考え方の恩恵を受けるはずです。
このアライアンス推進の根底に敷かれていた以下の考え方が大いに勉強になります。

1)Visionを社員に浸透させるのに重要なのは共通言語であり、それは数字であること
2)人間のモチベーション(働く意欲)を左右する重要なものは帰属意識であること(Belonging)
3)日産に属しているという強い意識、アイデンティティー(Identity)を大事に考え、それを失わせないよう順守したこと

日産は日本の企業だというアイデンティティーがあって、日産の社員には日産の社員であること、ルノーの社員にはルノーの社員であることが重要でそれが働く意欲の源泉になる、、という考えを貫いたこと、筆者が最も感激した部分でした!!
そして数字という共通言語を会社を目指す目標に向かわせる牽引役としに使ったことです。
数字を営業部門の必達目標だけに使ってそれができなければ首だ、、というよくある話とはまったく次元が異なるのです。

日産の会議にフランスのルノーから参加した幹部社員に、決してルノーのやり方を押し付けるような言動をしてはならない!!  と厳命したくだりには唸ります!!

ゴーンさんの「私の履歴書」を読みながら、自然といろいろな企業のことが思い浮かびました。
あの会社のTOPにゴーンさんの考えがあったなら、社員の帰属意識やブランドがあそこまで落ちなかっただろう、、などと、、、。
この連載内容は、MBAで学ぶケーススタディ数か月分以上の教材と言えるのではないだろうか?

日産は160ケ国以上の国・地域に、それぞれの市場特性の知見と経験を持った従業員がいて、違いは少なくないが、すべての日産社員に日産に属しているという強い意識を失わせないように注視した、この考え方に感銘を受けました。

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困った時、迷った時 尊敬する経営者や先生がいて、この人ならどうしただろうか?と考えてみる対象を持つことは助けになるものだと思います。
筆者が助けになった一例;
設備不況で苦しかった1998~2003年全くの異業種であるセブンイレブンの鈴木敏文さんの、
売れないのは競争相手に負けているとか勝っているという視点ではなく、消費者の心理の変化を捉えた商品を創れているのか?いないのか?という視点だ !!という教えでした。

ゴーンさんが考えるリーダーの条件;

生まれながらのリーダーなど存在しない
周囲からリーダーだと認識されないとなれないものだ!!

1)結果を出せる人
2)共感される能力をする人(堅苦しい、冷たいという印象では話を聞いてもらえない)
3)新しいことを学ぶ姿勢のある人(ゴーンさんは「学びたい」が私の活力の源と言ってます)

海外企業とのアライアンス、M&Aで文化の違う外国人の付き合うことが一層増えるでしょう。
自分達のルールややり方を一方的に押し付けない、
お互いのアイデンティティーを尊重して育んでいく姿勢
ゴーンさんは素晴らしい先生です。

トランプ米国大統領が繰り出す政策で世界が震撼している中でメキシコに大きな生産拠点をもつ日産カルロス・ゴーンさんはどう対応するのか?
興味深いところです。

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