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IT業界にどっぷり浸かって40年以上現役です。温故知新。人にとってITとは何かを問います。

優秀なユーザに優秀なソフトを

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NBonline9月16日の記事「イオンやダーエーを蹴散らす地場スーパーの力」を読んで、データの分析力がいかに重要か、そしてそれを品揃えや商品の販売形態にどう反映するかの想像力の重要さを思い知った。いくら正確にデータ分析できたところで、売上に結び付けられなかったら、まさに「猫に小判」。
その昔、20年以上も前になってしまうが、花王が「情報リテラシー」という言葉を使って、盛んにパソコン活用教育をしていた時期があった。世間は「コンピュータ・リテラシー」という表現だったが、花王は違っていた。その当時UNIX、informixという組み合わせで花王のアンケート集計システムを作ったことがある。花王の調査部は日本一と言われるほどの精鋭部隊だったらしいが、RFPに書いてあることを見て目が点になった。なんと
「ワープロで書くようにアンケートの文面を書いたら、その質問を自動解析し、漏れが無いかチェックし、その後調査部長の承認をもらい、直ちにデータベースを自動生成し、その後オペレーターの画面に質問が順次現れ、電話での質問の回答を入力することができ、裏では分析が開始できること」とあるのだ。その間すべてペーパーレス。
こんなRFPを書けるユーザがいるなんて信じられなかった。すぐに「できません」とお断りしようと思ったが、当時のエンジニアは目の色を変えた。「できる」というのだ。そしてできた。花王の調査部はコンピュータを道具として使いこなす、いわゆる情報リテラシーが高度に身についていたと言わざるを得ない。
昨日ISSEIを見た。改めて感動した。この、RDBではとても不可能なデータ分析が、いとも簡単にRDBの数十倍の速さで、しかも普通のパソコンで、できてしまう。10月にドバイで開催される国際学会で発表するとのことだが、まだ多くの日本人のエンジニアはISSEIを認めていないようだ。どうでしょうか。ブロガーズミーティングに庄司氏に来て頂いて話とデモをしていただきませんか。
この記事の冒頭で書いた、スーパーのデータ解析など、パソコン数台をを並列に繋いで、ISSEIで処理すれば、ゼロが2つ違うくらい安上がりでできてしまうと思う。

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