Twitter 新しい広告商品は何が「オーガニック」なのか
Twitterの広告が国内でも本格展開することになりました。「プロモトレンド」「プロモアカウント」「プロモツイート」3つのメニューが予定されています。
今回Twitterは「100%オーガニック」というキーワードを使っています。オーガニックとは「自然な」といった意味ですが、広告用語としては検索エンジン周りでよく使われます。アドワーズなど、検索結果画面に展開される広告に対し、通常の検索結果をオーガニックと呼びます。「オーガニックからのコンバージョンが何割で、広告からのコンバージョンが何割で~」といった具合です。
このように検索広告では、そもそも広告でないものをオーガニックと呼びます。なので本当に100%オーガニックな広告となるとステルス広告になってしまうのですが、では何が「オーガニック」なのでしょうか。
関連性・反響・即時性
Twitterは今回の広告で以下の3つを重視していると言います。
・関連性
・反響
・即時性
「自然さ」はこれらの要素を満たした広告であるという意味のようです。
プロモトレンドは、特に関連性と反響を生かした広告と言えます。
Twitterのウェブページの右サイドバーに表示されている「トレンド」の最上部にアイコンとともに表示される項目。
1日1社限定で420万円(日本時間の0時~24時)。
Twitterユーザーがプロモトレンドをクリックすると、指定されたキーワードまたはハッシュタグの検索結果ページが表示され、その最上位に広告主のツイートが表示されます。この広告主のツイートと、その下に検索結果としてリアルタイムに表示されるユーザーのツイートを、併せてユーザーに見てもらうこと全体が広告として設計されています。Twitterは広告も100%オーガニック。プロモトレンド・プロモアカウント・プロモツイートを日本で開始 | Web担当者Forum
広告主のツイートと検索結果を並列させることで、他のツイートとの関連性やそれが示す反響を壊さずにプロモーションを行うことができそうです。またツイートは差替が可能なので、トレンドの変化に合わせて切り替えることで「即時性」も担保できるかもしれません。
そのほか「プロモアカウント」「プロモツイート」も、フォロー関係の類似性をベースに露出先を変えたり、ユーザーのタイムラインに広告主のツイートを表示しつつ、タイムラインが流れると一緒に広告主のツイートも流れる等、「関連性」「反響」「即時性」といったTwitterの特徴を殺さない作りになっています。
オープンネットワークの価値
Twitter blog(日本)のプロモ商品に関するエントリで、Twitterは以下のようにアナウンスしています。
重要な点は、「プロモ商品」の対象が、通常のアカウントであり、ツイートであるということです。つまり、広告主が指定したツイッターの通常のコンテンツの一部を「プロモ(PR)」する方式であり、別に広告コンテンツが存在するのではありません。
Twitterは「オープンネットワークの価値を増強する」ことを追求しています。オープンネットワークでの情報のやりとりは、個人、団体、企業に等しく、情報発信や収集の機会をもたらしています。この度の「プロモ商品」の導入も、この方向性の延長線上にあります。
なお、全ての「プロモ商品」について、今後ユーザーの皆さんの反響を測定し、反響のないものについては、ユーザーの利益を重視し、表示を停止する予定です。
これらのことから、今回展開される新しい広告商品は、Twitterである程度情報発信をしており、そのネットワークが持つ価値を理解している企業でないと使いこなせないことが予想されます。Twtiterのネットワークのなかで流通するに耐える情報・コンテンツ・魅力を持っていなければ、関連性や反響・即時性といった要素を生かせません。またそのためにはTwitterの外部でも同時並行的にプロモーションしていく必要があるでしょう。
今後の国内事例に期待です。
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