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ソーシャルメディアをWeb解析の視点から捉え直す

「FacebookがGoogle+に対抗すべくTwitterと連携」という誤情報が広まるまで

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ニュース用エントリのネタを探していたところ、「FacebookがGoogle+を追撃するためTwitterと連携」というニュースを見つけました。FacebookページのステータスアップデートをTwitterにも流すことができる機能が実装された、というものです。

フェイスブックがツイッターと協力-Google+への脅威となるか - IBTimes:世界の最新ビジネスニュース

FacebookがFacebookページからtwitterに同時投稿するための便利な公式サービスを提供開始 | Over the Vertex of Technology by 朝山貴生

半年以上前から実装されていた

ところがFacebookやTwitterのオフィシャルアナウンスが見当たらないため調べてみたところ、上記のページで紹介されている機能は少なくとも半年以上前から利用可能だったことが分かりました。

FacebookページとTwitter連携する時に必ず注意すべきポイント - もとまか日記乙(2011年2月)

便利だけど注意も必要! FacebookページとTwitterを連携させるためのハウツー - 趣味 - 教えて!goo - ライフレシピ(2011年3月)

新機能リリース! という話だけならまだ「それ前からあるよ」で済みますが、「Google+に対抗するため~」となると、有害な誤情報と言わざるをえません。

発端はZDnet米国版のブログエントリー

ソースの一つである「International Business Times」の記事は「PCマガジン」のレポートを参照しています。このPCマガジンが何を指すか分からなかったため、米国版記事を参照してみました。

Facebook Teams Up With Twitter; Danger for Google+? - International Business Times

残念ながらこちらにもソースへのリンクはありません。そこで検索したところ、それらしい記事を見つけました。

Facebook to Add Twitter as a Friend, Unleash Cross-Platform Updates | News & Opinion | PCMag.com

なんとこのPCmagの記事も二次情報をソースとしていました。ZDnet内ブログにある以下のエントリを参照しています。

Facebook will soon let you update Twitter | ZDNet

これを見ると、先日Facebookがリリースした個人アカウントの購読機能に関するドキュメント(PDF)の「よくある質問」の中に、このFacebookページとTwitterの連携方法について書かれていることが分かります。ZDNetのエントリ主は、購読機能のリリースに際してこのドキュメントを読み、最後の段落を読んだところで「すげえ! 新機能だ!」と思ってしまったのかもしれません。

ブロガーとしては他人事ではない

ZDNetのブログエントリ→PCmag.comの記事→International Business Times米国版の記事→International Business Time日本版の記事という流れで誤情報が広まって行った模様です。伝聞の伝聞の伝聞の……というよくあるパターンです。しかも途中で「Google+対抗」という尾ひれまでついています。

ZDNetとPCmagの記事はメディアブランドをかぶせながらも、実質は個人ブロガーによる執筆もしくはそれに準ずる体裁を取っています。米国では主流となっているスタイルのようですが、こういった危険性も孕んでいることが良くわかる一件でした。

オルタナブログも、アイティメディアのブランド下で運営されています。また一部ブロガーのエントリはBLOGOSなど、他のメディアにも配信されています。教訓としては

・一次情報(公式声明やリリース)にあたる
・一次情報にあたれない場合は読者による検証可能性を残しておく意味でも、参照した二次情報へのリンクを必ず用意する

といった点でしょうか。今回の件はWeb解析とはあまり関係ありませんが、他山の石とすべき事柄だったため、エントリにしてみました。

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