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経営現場で必要となる経営者のマインドや視点に対する一考察

経営者に必要な3つの要素

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 私は仕事柄、多くの経営者とお会いします。船井総研には伸びる経営者には3つの要素があるとされています。それは【素直・プラス発想・勉強好き】です。創業者である船井幸雄は、経営者にこの3つの要素が備わっていなければ付き合うな、とまで話していました。初めの内はピンと来ませんでした。しかし、お会いする経営者の人数が増えるに従い、この要素の大切さが分かってきました。

 素直とは【あるがままを受け入れる】という事です。これは伸び悩む経営者に共通して無い部分です。創業オーナーというのは、基本的に自分軸を持っています。個性が強い方が多いのも事実です。経営が順調な時は良いのですが、一旦傾き始めると軸や個性が邪魔をし始めるのです。上手くいっている時は、そのやり方を更に伸ばせば良いのです。そして上手くいかなくなったら、外部の意見を取り入れて適用していく事が必要になります。その前提にあるのが、この素直さなのです。

 中小ソフトハウスをご支援する中で、やはりこの素直さ、という事の重要性を強く感じます。コンサルタントに依頼しようと考える経営者ですから、必ず悩みや課題を抱えています。また、自分が変化する事に対して大きな抵抗は無いはずです。ところが、こういった経営者の方でも、コンサルティング現場で提言した事と実行レベルでは乖離があります。その場で決めた事を実行しないのです。これは頭では素直さを発揮していても心が素直になっていない証拠なのです。私自身の実力の問題もあると思います。しかし、まずは素直を取り入れて実行してみようと考える経営者は、やはり業績も格段に向上していきます。私のこれまでの経験では、コンサルティング契約をされて経営者が相手の助言を受け入れようという心に変わるまでに6ヶ月は必要です。しかし、そこからは徐々に変化が起き始めます。実は私の話に素直になるという事は、私以外の方の意見にも素直になっている可能性が強いのです。すると経営者の視野は圧倒的に広くなります。

 私は経営者が個性を持ち、自分の軸を持っている事は大切だと思います。しかし、進化論でもあるように、いかに環境に適応していくか、時流に適応していくかは大きなポイントです。自分の軸は本質的な部分であり、経営者の手法や取り組んでいる事象とは無関係なものです。相手の意見を否定せずに受け入れ、上手くいっていないやり方を変える努力してみて下さい。圧倒的な視野の広がりと今まで気付かなかったアイディアが生まれてくると思います。次の時に、その他の要素【プラス発想】【勉強好き】についてお話できればと思います。

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