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需要予測システムは必要か?需要予測システムはあたるのか?その5

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SmartForecastsの事例集から、間歇需要予測により、グループ全体の欠品を防止し、且つ、在庫削減を達成した事例を報告します。

三菱重工業株式会社紙・印刷機械事業部では枚葉印刷機・商業オフセット輪転機及び新聞オフセット輪転機各々に多数の機種があり、また、設備寿命が非常に長いことから広範囲で長期にわたる部品供給サービスが必要とされています。

欠品が許されない即納部品や、通常では壊れることが許されない反面、製作に長期間を要する部品を在庫化し、顧客満足度を高める一方、適正在庫を維持し、在庫削減を図るために需要予測ソフトSmartForecasts を使用しています。

各部品の在庫量管理は、部品の過去の注文実績を元に、将来の部品注文需要を予測することにより適正在庫量を維持させる仕組みとしています。
部品の過去の注文実績は、過去5年間(60ヶ月)の月単位の受注実績が数回しかないものが約90%であり、数万点におよぶ部品ごとの適正在庫量の設定はこれまでの属人的な作業では不可能でした。

現在では、SmartForecastsを使用し、欠品を防止しつつ、」30%の在庫量の削減およびそれに伴うROAの向上を達成しています。

実需連動型補充方式で、これまでの経験とカンによる発注点方式から、SmartForecasts の間歇需要予測方式(特許)により、毎月の月初に前月末までの受注実績による予測を行い、今回必要量=予測量-有効在庫-既調達量で計算し、ロットまとめなどの調整を行なって今回の調達量を計算しています。

次回はモノの需要予測のみならず人の需要予測の事例を書きたいと思います。

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