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ダメ会議を変える! ファシリテーターの5つの心構え

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会議の基礎について体系的に解説する、「会議の7つの基本動作」シリーズ

1回目は日本の会議がくそなわけ、7つの基本動作の全体像を解説し、以降、基本動作を1つずつ解説してきた。今回は、7つの基本動作を俯瞰して「ファシリテーターの心構え」について解説する。

ファシリテーターの5つの心構え

これまで会議ファシリテーションのスキルについて解説してきた。基本的なスキルについてはひとしきり紹介できたと思うが、スキルはあくまでスキル。どう使うかが重要なのだ。5つの心構えを紹介したい。

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① 基本動作はたかが基本。だが、基本こそ徹底するべし

これまで解説してきた7つの基本動作は、ある意味当たり前なことが多かった。「それなら知っているよ」と感じた方もいるかもしれない。
だが基本動作が徹底できているか考えてみて欲しい。「決まったこと確認、やるべきこと確認」など、油断するとあっという間に疎かになる。あなたの会議ではどうだろう?本当に徹底できているだろうか?

「知っている」のと「出来ている」の間には大きな隔たりがある。

基本ができていないのに、すぐに目新しいソリューションに飛びつこうとするのは悪癖としか言いようが無い。たかが基本、されど基本だ。大事にして欲しい。



② 「体系的な理解」を武器に後輩を引き上げる

日々の会議を振り返ってみると、無意識でやっていることもあるだろう。
「まとめ」はしっかりやっていたが、「導入」はいい加減だった、という人もいるだろう。自分としては7つの基本動作はちゃんとやっている!という人もいるだろう。

だが、体系的に理解していなければ、人を指導することはできない。一度体系的に理解しておけば、出来ている/できていない、の判断も、どうすれば良くなるか、のアドバイスもぐっとしやすくなる。

企業の会議を良くしようとするなら、あなた一人だけが上手に会議をファシリテートできれば良いというものではない。指導のための「7つの基本動作」と捉えてもらいたい。



③ 「隠れファシリテーター」マインドで参加するすべての会議を救え

7つの基本動作は、前に立つファシリテーターだけがやるものではない。

いち参加者だっとしても出来ることが相当にある。例えば、ファシリテーターが忘れていても、参加者が「今日はどうなったら会議終了っていえるのかな?どこまで決める?」と一言言えばいい。会議終了時に「決まったこと確認しておこうよ」とフォローすればいい。

たったそれだけで会議の品質がグッと高まる。そもそも会議を仕切る部長だって課長だって完璧ではない。7つも基本動作があれば人によって得意不得意が出てくる。人に話を振るのが上手な人もいれば、決まったことを漏れ無く確認できる几帳面な人も、議論をスクライブするのが得意な人もいる。

前に立ってファシリテーションしている人にだけ全部押し付けて、参加者は素知らぬ顔をしているのはおかしな話だ。会議は誰か1人が作るものではなく、参加者全員が作るべきものなのだから。

お互いに不足補完しあえれば、会議の品質は劇的に上がる。3万時間、丸8年もの生涯会議時間を他人任せにして良いはずがないのだ。



④「同じ価値観」を広め、全員で会議を変える

会議参加者がファシリテーションスキルを身に着けていると、議論が格段に楽になる。いちいち、「ゴールは終了状態で考えるのがいいんだよ、なぜなら・・・」なんて説明をしなくてもいいし、自然と隠れファシリテーターとして支援してくれる事が増える。

会議の中で自分だけがファシリテーションの知識を持っている状況は正直ツライ。

自分だけが会議を良くしようと孤軍奮闘することになってしまうからだ。会議を良くするために何をすればいいのか?なぜそれが大事なのか?これを共有するためには、同じ記事を読む、同じ本を読む、同じ研修を受けることが手っ取り早い。

しかし、何故か会議ファシリテーションのスキルを大事にしている会社は少ない。あったとしても、「会議を仕切るようになる管理職くらいから研修を受ければ良い」と考えているケースが多い。だが、前述したとおり、隠れファシリテーションの大事さを考えると、若手だろうがベテランだろうが、全員が知識を持ち、同じ価値観のもと、全員で会議を作って行く必要があるのだ。

あなたが会議を変えたいと思うなら、周囲に同じ価値観を広めよう。この記事でもいい、ファシリテーションの書籍でも良いから、同じものを見て、どう感じたか、何が大事だと思ったか、を仲間うちで議論してみるといいだろう。



⑤ 「やりかた」ではなく「大事さ」を共有せよ

こうした記事や書籍で紹介したスキルとやり方をそのまま部下に伝えて徹底させるという話をよく聞く。

例えば、「会議の終了条件を確認する、というやり方に感銘をうけたので、部下に終了条件を書き出して、事前に上長に報告するように徹底させています」というような話だ。

行動力が素晴らしいしのだが、部下からするとやらされ感が満載になってしまう。「なんとなく大事な気はするけど、面倒だな・・・」「別にこんなことやらなくても考えているよ」という思考になってしまうのだ。

なんでも同じなのだが、終了条件を確認する大事さや、重要性が実感できて、どう使うと効果的なのか理解できてようやく、自発的に終了条件を確認しなきゃ!と思えるようになる。

そうでなければ、本質を理解しないまま上っ面だけマネてしまい、そのうち「使えない方法論」という烙印が押され、意味のない作業だけが現場に残ってしまうだろう。

流行りものの様に、新しい方法論が取り沙汰されては消えていく理由はここにあると思う。

だから「終了条件を確認する」という"やるべきこと"だけを一人歩きさせてはならない。"なぜ大事なのか"という価値観の部分もセットで伝えて行く必要がある。そのためには、以下のようなことを丁寧に伝え、自身でも考えてもらうプロセスを踏む事が効果的だ。

  • 普段どんなやり方をしているか?それだと何が起こるのか?
  • 新しい方法論を適用するとどんな変化が起こるか?
  • 方法論を適用するデメリット(手間)は何か?
  • メリット(効果)はなにか?
  • メリットを最大化する為に何が出来るか?

この辺が摺りあってくると、やり方そのものにはこだわらなくていい。




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