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2年で自殺者32人のFrance Telecom、社員の誇りが低下

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会社のビルから飛び降りるなど、社員の自殺が話題となったFrance Telecom(コラム記事こちら)。改善の一環として行った社員の意識調査の結果を各紙が報じている。

約8万人の人が160の質問に回答した。このうち、3分の2が「労働条件が悪化した」と回答した。また、「France Telecomに務めていることを誇りに思う」は39%。2年前は96%だったというから、会社を誇る気持ちが低くなっていることは明らかだ。4分の1が「心理的に弱い状態」とのことだ。「会社の中でストレスが強い状況下に置かれたことが1度はある」は90%だったというが、コールセンターなどのカスタマーサービス、店頭スタッフ、顧客向け技術サービス部員など、顧客と直接面する部署では高かったという。

話はそれますが、、、
フランスの顧客サービスの悪さはわざわざ書くまでもない(昔のブログにこんなことを書いている。懐かしい。)と思う(しかも、ISPなど通信系ほど対応が悪い気がするのだが)が、こんなにストレスを感じているのだと思うと「あの態度も無理ないな」と思えた。でも、そもそもこれをストレスと感じるから、あの態度なのか?とも思う。

なお、元隣人の知人はFT(Orange)で顧客向け部署に勤務している。彼女は、産休・育児休暇が充実しているし、融通も利く、と職場が気に入っている。

France Telecomは旧国営テレコムで、2004年に民営化。社員の多くは公務員体質なのに、営利企業としてマネジメントされることにストレスを感じていると言われている。労組が騒ぎすぎであって、自殺者(2年で24人)は国の平均(人口10万人につき17.6人)とそうそう変わらないという意見もある。それでも、人の命である。

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