「Project if...」子どもVOCALOID記事のおまけ
きょう、記事にしましたが、先週、クリプトン・フューチャー・メディアの佐々木渉さんから2つの音源を聴かせてもらっていました。佐々木さんが詰めているレコーディングスタジオ近くのスタバで、彼のVAIO Pにつなげたヘッドフォンから聴こえてきたのは「ポニョ」。
・「無垢で子どもらしい」クリプトンの新VOCALOID登場――「Project if...」が始まった - ITmedia News
これを聴かされて、「はいはい、ハズレハズレー」とがっかりするとともに、リアルな歌声に驚かされました。
・「クリプトンVOCALOID新シリーズ情報」でちょっと考えた
ミュージカル、というのに惑わされていたんですね。宝塚にこんな小さな子はいないわけだし。YouTubeにはシルエットが映っていますが、グッドスマイルカンパニーのミカタンブログには、女の子の後ろ姿、収録風景写真が。
こちらには、グッスマ芸能事業部「WHOOPEE」が関係しているとあります。
このときもスタジオでは収録が行われていたそうで、ぼくのようにこわいおっさんはおびえさせてしまうので立ち入ることができなかったようです(笑)
それはさておき、おおまかな話の後で佐々木さんが話していたのは、いまのVOCALOIDに関しては、曲のレベル、調整についても求められるものが高くなってきたということ。VOCALOID調整については、「歌ってみた」も含めてすごいレベル上げ合戦が起きているようにぼくも感じています。VOCALOID楽曲は、優れたメロディー、アレンジ、VOCALOID調整が行われた作品が大量に投入されるという、激戦区になっていますよね。
新シリーズ、特に最初の子どもボカロはそれに対して「違う次元、ベクトルの違うものを導けるのでは」と考えているそうです。おじいさん、おばあさんが作る、というのは一例ですし、ミニマルミュージックの巨匠であるスティーブ・ライヒを子どもVOCALOIDでやったらどうか、というアイデアも出ていました(佐々木さんの趣味だそうです)。ありえること、ありえないことを含めて発想のレンジを広げるという意味で、面白いものになるのではないかと思います。発売される前に、どんなことが可能か考えてみるのもいいのでは。
また、子どもの調子外れのトーンは、ぼかりすと組み合わせると案外いいのではないか、という話も出ていました。現在では音程を安定させるオプションはありますが、素直に不安定なピッチ、テンポの揺れを入れていけば、「人間のいいずれ具合」を生かした「自然な子どもの声」を案外簡単に出せるようになるかもしれません。
佐々木さんからは、ほかのVOCALOID関連プロジェクトについてもいくつかヒントを出してもらいました。ミクAppend、Project if...、男声ボカロだけでなく……。いやいや、年末から来年にかけては非常におもしろいものになりそうですね。
ボカロ界隈はカンブリア爆発のような様相を呈するかもしれません。
追記:PIAPROのクリ☆ケン氏が新たな情報を!
新ボカロの子の手書き文字を披露するとともに、大橋のぞみちゃんではないかという予想を明確に否定しています。さらに、「Project if...」名義でtwitterをという案まででていますね……。