発売間近の「KORG nanoシリーズ」、nanoKEYのすごいとこ
きょうはKORG本社にうかがって、発売前の製品に触ることができました。話をしてくださったのは、KAOSSILATORでのインタビューでおなじみの商品企画担当、坂巻匡彦さん。KORGのみなさん、日曜日だというのにありがとうございます。
というわけで、本日のお題は、「KORG nanoシリーズ」であります。「nanoKORG? microKORGシンセサイザーのさらに小さい版?」という人もいるかもしれないので説明しておくと、「MacBookの横幅、高さにぴったり合ったキーボード、コントローラ、パッドの超薄型かつ軽量コンパクトなUSB周辺機器」なのです。MacBookに限らないのですが、なぜかピッタリなもんで。ノートPCを使っているDAWユーザーにも必携のデバイス、であります。
まず、nanoKEY。これは2オクターブの薄型MIDIキーボード。特徴は、通常の鍵盤とは違うこと。写真を見ればわかるけど、あの形じゃあないんです。そして、ベロシティにちゃんと対応して、この薄さ。さらに、値段は約5000円と超安値。
ベロシティーは通常の鍵盤に使われているものと同じ種類で、「ハイエンドとはいかないけど、普通のキーボードよりいいかも」というくらいのレンジを持っているそうです。なのにこれだけ安く、かつコンパクトにできたのは、PCのキーボードに使われているパンタグラフ構造を使ったから。これがコストダウンに貢献したようです。
PCのキーボードと同じで、独特な形状(白鍵と黒鍵が上下できっちり分かれている)なので、演奏に支障があるかと思ったのですが、一部のコードフォームがやりにくいとは思ったものの、DAWの入力ならば差し障りがない程度。一番心配していたグリッサンドも、2本指で白鍵と黒鍵を同時にひっかけながらやれば問題ないことが分かりました。
こんな演奏をできる人もいます(ドリームシアターの中の人)。
これ、MacBookの上に載せるのにピッタリなんですよ。録音の開始・停止などをキーボード操作にしたり、外付けマウスとかを使えば、トラックパッドの上に置けるし(6個あるうちの真ん中の2つのゴムを外して)。もちろん、手前に置けばトラックパッドも使えます。
実は、初音ミクものをGarageBandで作るときも、MIDIキーボードはほとんど使わないんです。49鍵のでかさばるから。膝の上に載せないといけないし。小さいのはヤマハのミニ鍵盤があるけど、設定がLEDで面倒くさい。
その点、nanoKEYならば設定をMac側でぜんぶできるので、ピッチのレンジとかをキーボード側の分かりにくいインタフェースでやる必要もない。ソフトウェアの部分をPC本体側に持たせたのは正解です。
M1 Leがついているというのも魅力ですね。Legacy Collectionにアップグレードできるし。
というふうにDTMで使う分にもいいんですが、USBケーブルを長くして、ライブで手にもって演奏するというのはとてもナイス。というか、EL&P、というか、キース・エマーソン。これならばギターのネックにつなげたりしてちゃんとパフォーマンスできちゃう。ピッチアップ/ダウンのキーやモジュレーションキーでちゃんと表現力もあるし、2台のnanoKEYを接続して、2段鍵盤にすることもできるし、ダブルネックにもできる(笑)。
ああ、ここで紙面が尽きてしまいました(嘘)。残る2つの「nano」は次回。
追記:そうそう。渋いブラックカラーのnanoシリーズ、このときが初公開だったんです。詳しくはジェット☆ダイスケさんの速報を。新MacBookの銀色のアルミ匡体にはブラックが合うそうですよ。でも発売日がちょっと遅れるので、わたしは白にするかも。
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